スポーツ

照ノ富士の元師匠の“呪われた年寄株”を白鵬が襲名する日

白鵬(時事通信フォト)

白鵬は呪われた株を襲名するのか(時事通信フォト)

 大相撲秋場所は新横綱・照ノ富士が昇進場所優勝に向けて突き進む一方、もうひとりの横綱である白鵬は所属する宮城野部屋から新型コロナ感染者が出たことで休場となった。今年7月の名古屋場所では全勝で復活優勝したものの、36歳という年齢もあり現役生活は終盤を迎えていると言っていい。そうしたなか、引退後も協会に残るために必要とされる年寄名跡(年寄株)を巡っては、様々な因縁が渦巻いている。

 力士が現役引退後、親方として相撲協会に残るためには105ある年寄株のいずれかを取得しなければならない。元横綱は引退後5年間に限って現役名で協会に残れる特例があるが、その間に年寄株が用意できなければ退職となる。

「今年3月の春場所で引退した元横綱・鶴竜は現役名で協会に残っているが、年寄株の取得の算段を立てるのに苦労しているとされる。その一方で白鵬は、引退後は『間垣』株を襲名できる状態だとされます」(担当記者)

 今年1月場所の初場所中に雀荘や風俗店に通っていたことが発覚し、退職に追い込まれた先代の時津風親方(元前頭・時津海)が、新たに「時津風」を襲名して部屋を継ぐ元前頭・土佐豊と交換した名跡が「間垣」である。

「もともと白鵬は功績著しい元横綱にのみ認められる『一代年寄』になれば年寄株がなくても協会に残れると考えていたが、協会執行部らは否定的で、年寄株が喉から手が出るほど欲しい状態だった。ただ、『間垣』は300年の歴史を持つ伝統ある名跡ではあるものの、関係者の間で“呪われた株”とも囁かれており、そこには不満があるようだ。たしかに、『間垣』は襲名して定年まで勤めあげた親方がほとんどいない、ゲンが悪い年寄株ではある」(ベテラン記者)

 16代「間垣」の元小結・清水川は1959年に間垣部屋を創設したが、弟子に恵まれなかったうえに53歳で肝硬変のために亡くなった。17代の元関脇・荒勢は、元横綱・輪島が師匠の花籠部屋で部屋付き親方となったが、33歳の若さでタレントに転身。マルチタレントとして芸能界で活躍したものの、59歳の若さで急性心不全のために亡くなっている。そして18代を襲名したのが、元横綱・二代目若乃花だった。

「二代目若乃花は所属する二子山部屋の後継者として、現役中に二子山親方(元横綱・初代若乃花)の長女と結婚した。しかし、1年で離婚して銀座のホステスと再婚。二子山親方の逆鱗に触れて、引退後に襲名する年寄名跡を手に入れられずにいたが、荒勢の退職にあたって『間垣』を手に入れた」(協会関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン