データで見る京都の壊滅的な「客足」
京都の観光はコロナ禍でどれだけの打撃を受けたのか。京都市観光協会の「観光客の動向等に係る調査結果」、「データ月報」から見てみよう。
2020年の宿泊客数(実人数)はコロナ禍前の2019年と比べ59.7%減の531万人にとどまった。外国人の宿泊客数(同)は前年比88.2%減の45万人。4月以降はほぼゼロの状態だ。京都観光で欠かせない修学旅行生はわずか16万人。前年比77.6%の激減だ。
最近の状況はどうか。最新の8月のデータをチェックしてみよう。市内主要ホテル100施設における客室稼働率は26.8%で、前年同月比では3.4ポイント増となったが、コロナ禍前の2019年8月の83.3%と比べると56.5ポイント減。国内他都市と比べても低い水準だという。
外国人の延べ宿泊数は前年同月比では67.8%となったが、絶対数が少ないため、2019年8月との比較では99.6%減だ。外国人宿泊ほぼゼロの状況が17か月続いている。
客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指数で、1室当たりの売上高に相当)は2420円で、前年同月からは微減。コロナ禍前の1万1465円と比べると78.9%減だ。
スマホの位置情報をもとに集計した市内主要地点39か所における8月の来街者数は、2019年の平均値を100とした場合、54.4となり、前年同月比では7.4ポイント減。2019年8月の89.2と比べると34.8ポイント減だった。人出が大幅に減少していることがわかる。
また、8月時点での客室稼働率予測を見ると、11月の紅葉シーズンは22.7%まで回復する見込みとなっている。感染状況や国や自治体の政策次第では11月の数値は上昇する可能性があるとみられる。