存命中の世界最高齢者も日本人女性で、福岡市に住む田中カ子さんは今年、118才を迎えた。なお、人類史上最長寿とされるのは1997年に122才で逝去したフランス人女性のジャンヌ・カルマンさん。画家のゴッホに会ったことがあるほか、エッフェル塔の建設も記憶していたと伝えられる。
「センテナリアン(百寿者)」が世界的に増えているのは確実であり、現在、日本にはおよそ8万6000人、全世界で50万人近く存在するといわれる。さらに米ワシントン大学の研究によれば、今世紀中に130才を迎える人が現れる可能性があるという驚きの予測結果も示されている。
世界的ベストセラー『LIFE SPAN 老いなき社会』(東洋経済新報社)の中で、著者である米ハーバード大学医学大学院遺伝学教授のデビッド・A・シンクレア氏は《老化はある種の病気であり、しかるべき予防や治療をすれば120才まで20代の体力のまま生きられる》と記している。彼の主張する“老化の治療”が確立すれば、120才まで生きるのが「普通」の世の中になるということだ。
10月18日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では、シンクレア氏と親交の深いワシントン大学教授の今井眞一郎さんが出演し、「抗老化」の最新研究について詳報した。今井さんは、実現のハードルはまだ低くないとしながらも、世界中で進んでいる「抗老化研究」の効果を組み合わせれば80~90才の人が40代の身体機能を死ぬまでキープすることも可能になる。5年後には、そうした抗老化医療が、ある程度、実践する段階に入るだろうと語った。
人生120年時代──そんな嘘みたいな時代がやってくるかもしれない。
※女性セブン2021年11月11・18日号