ライフ

江原啓之さんが説く終活「いつ死ぬかわからないと腹を括る方が幸せに」

江原啓之さん。お墓や仏壇にまつわる迷信・因習は気にしなくていい、と話す。

江原啓之さん。お墓や仏壇にまつわる迷信・因習は気にしなくていい、と話す

 新型コロナウイルスが猛威を振るった今年、これまで経験したことがないほど死を身近に感じて不安や恐怖を覚えたり、どのように生きていくべきか、改めて考えた人も多かったのではないか。そうした人々に向けて、江原啓之さんが初めて「この世じまい(=終活)」と「あの世」について真っ正面から詳細に綴った新刊『あの世の歩き方』が発売するやベストセラーになっている。「モヤモヤした気持ちがすっきり晴れた」「死ぬのが怖くなくなった」との感想が続々と寄せられる本書について、江原さんが語り尽くした──。

墓じまいや仏壇じまいをしてもバチが当たらない理由

「6時に起きて朝陽を浴びながら犬と散歩をして、夜9時には寝支度に入る──最近はそんな毎日を送っています。大自然で鳥たちがさえずり巣作りをする光景などを眺めるにつけ、“あぁ、生きているな”と実感できて、いまとっても幸せなんです」

 清々しい表情で語るのは江原啓之さん。2019年末に東京から熱海へ移住を果たし、新天地に親しんでいる。

「地元の皆さんとも親しくなって世間話をすることもあります。そんな折にお墓を継ぐ人がいないのでどうしたらいいかと悩んでいる奥さんがいらしたので、永代供養についてなどお寺や霊園に問い合わせて、スピリチュアルとは関係なく友人として実務的な墓じまいの流れを参考までにお伝えしたんです。

 すると、とても安心されたとおっしゃって、“お墓や相続のことでみんなすごく悩んでいるから本を出して!”と頼まれたんですよ。そんな切実な声をきっかけに私なりに一冊にまとめました」

 その言葉通り、新刊『あの世の歩き方』には死ぬ前にどんな準備をすべきか、お墓やお葬式、遺産や遺言など、終活や供養についての役立つ知識が詰まっている。《仏壇店のお焚き上げサービス》《法の専門家へつながる相談窓口》《特定贈与信託とは》など、スピリチュアルとはかけ離れた実務的なコラムも並ぶが、タイトルに《あの世》のワードが入っているのが、江原さんらしい。

「実務的な内容を語るにはまず、その根拠を伝える必要があると気づいたんです。お墓や仏壇を整理することに抵抗がある人も多いかと思いますが、個々の事情によっては整理することもひとつの選択肢だと私は考えます。

 そもそも、墓じまいや仏壇じまいをしてもバチが当たらないのは墓石や位牌はご先祖様と交信するためのアンテナで、たましいは宿っていないからです。そう聞けば、“私たちは死んだらどうなるの?”“あの世ってどんなところ?”といった疑問もわいてくることでしょう。

 人はいつか必ず死にます。ならば、もっとあの世のことを知っておきたいですよね。死に方を考えるにもあの世を知ってから。この本はあの世を理解して明るく旅立つためのガイドブック。『地球の歩き方』ならぬ、『あの世の歩き方』なのです」

 これまで霊視で幾度もあの世を見てきたという江原さんだが、執筆中には驚きの体験があったと明かす。

関連キーワード

関連記事

トピックス

国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン