愛子さまのテーラードカラーに込められた思いとは(写真/JMPA)
誇り高い人生を歩んでほしい
ドレスに合わせたジャケットも目を引いた。色みは同じ薄白ながら、襟部分にV字に切り込みの入ったテーラードカラー。テーラードは「紳士服仕立ての」、カラーは「襟」を表す。眞子さんのノーカラー(襟なし)や、佳子さまのショールカラー(肩掛けのような形の襟)と比べると違いは一目瞭然で、愛子さまならではの個性が表現されている。
「テーラードカラーは“働く女性”のユニフォームのようなものです。雅子さまもたびたび公務でお召しになっており、現在も定番ファッションの1つといえます。2019年、“雅子さまの外交力は日本の宝”と外務省を唸らせたという、トランプ前アメリカ大統領夫妻を迎えての歓迎式典でも、雅子さまはアイボリーのテーラードカラーのジャケット姿でした。
愛子さまがこのデザインを選ばれた背景には、そうした雅子さまへの尊敬と憧れが感じられます。また、これから成年皇族となり、しっかりと務めを果たしていきたいというご覚悟の表れでもあると思います」(前出・石原さん)
雅子さまは、ハーバード大学を卒業後、東大在学中に外交官試験に合格し、外務省でキャリアを積まれたという経歴をお持ちである。天皇陛下とのご結婚が決まった頃は「究極のキャリアウーマン」ともいわれていた。しかし、皇室入り後はさまざまな問題に直面されることになり、2004年には適応障害を発症される。
「雅子さまがテーラードカラーのジャケットを愛用されてきた背景には、キャリアを重ねてきた女性としての強い思いもあったのではないでしょうか。ローブ・デコルテと同じく、ジャケットデザインに関しても、おふたりで話し合われる機会があったでしょう。
愛子さまは、今後女性皇族としてさまざまなお務めを果たされていくと思います。雅子さまは、成年行事の際のジャケットを通して“自信につながるようなキャリアを積み重ねて、誇り高い人生を歩んでほしい”という願いを託したのかもしれません」(前出・石原さん)