芸能

2022年女優トレンド 愛想笑いしない江口のりこは加速、沢尻エリカにも注目

昨年『SUPER RICH』で主演を果たした江口のりこ

昨年『SUPER RICH』で主演を果たした江口のりこ

 2022年の芸能界、躍進が期待される女優は一体誰か。アイドル評論家の中森明夫氏、俳優の永島敏行氏、コラムニストの吉田潮氏が、“推し”を挙げた。【前後編の後編】

吉田:個人的に一番推したいのは、『半沢直樹2』(TBS系)で注目され、昨年『SUPER RICH』(フジテレビ系)で主演を果たした江口のりこ(41)なんですよ。いまだに日本では、女優に可愛らしい笑顔というか、“愛想笑い”を求めますよね。とくに若手に対してはそう。でも、江口のりこの台頭で、愛想笑いをしない女優が少しずつ増えてきたように感じます。その先端を走る江口ブームは今年さらに加速すると思うんですよね。

中森:吉田さんらしい視点ですね。

吉田:もちろん、朝ドラでは苦労しながら持ち前の明るさで乗り越える女の子も見たいんですけど、姑に口答えするヒロインがいてもいい。この『愛想笑いをしない女優枠』でいうと、『相棒』(テレビ朝日系)のシーズン19から捜査一課の女性刑事役で出演している篠原ゆき子(40)にも注目しています。男社会のなかで、彼女は絶対に媚びないんです。これからの時代、こういう役が合う女優がブレイクすると思います。

中森:僕なんか、まさに愛想笑いを求めてしまうタイプですからね(苦笑)。問題の根底には、視聴者の高齢化があるんだと思います。いまや地上波のテレビって年寄りの娯楽になってるじゃないですか。若い人はネットフリックスとか配信系を観ているわけで。そう考えると、いっそテレビは年寄りに徹するのもありだと思います。それを地で行くのが朝ドラで、いまだにプロデューサーがおじさんなので、平成生まれの昭和顔で笑顔が可愛い子が選ばれます。春にスタートする次の朝ドラ『ちむどんどん』のヒロインの黒島結菜(24)なんかモロに昭和顔。こういう子が“売れ筋”になる傾向は、まだ続くんじゃないかな。

佇まいがずっと同じ

永島:ネットフリックスを筆頭に、配信系の隆盛で世界中の質の高い作品が観られるようになったおかげで、視聴者の目が肥えてきたように思います。江口さんのような演技派が注目されるようになったのも、そういう背景があったのかな。彼女は柄本明(73)率いる劇団東京乾電池で長年活動してきて、しっかりとした実力がありました。舞台の人はみっちり稽古するじゃないですか。僕は野球部から突然映画に入ったから下積みが全然ない。劇団の作品で稽古をしていると、いまだに学ぶところが多いんです。

吉田:やはり劇団出身の役者さんのお芝居は違いますか?

永島:違いますね。自分のなかの引き出しが多いです。僕はデビューして45年になるけど、この半世紀の間にメディアがものすごく変化した。若い人に聞いても、映画は配信系で観るっていう人が圧倒的に多い。視聴者の求めるハードルが高くなった分、これからの時代は役者が生き残るのも大変です。

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト