芸能

『ザ・ベストテン』、楽曲の魅力を最大限に引き出した「一期一会のセット」

山口百恵『美・サイレント』のセットデザイン画

山口百恵『美・サイレント』のセットデザイン画

 1978年から1989年にかけて、伝説の音楽番組が放送されていた。毎週、番組で集計したヒット曲ランキングを紹介し、歌手たちが生で歌を披露する、TBS系の『ザ・ベストテン』だ。1981年9月には番組史上最高となる視聴率41.9%を記録している。

『ザ・ベストテン』が始まった1978年は、NHK紅白歌合戦でトリを飾ったのが沢田研二(73才)と山口百恵。歌謡曲が全盛期を迎える予兆があった。同番組で美術デザイナーを務めた三原康博さん(84才)は、こう話す。

「あの頃、阿久悠が沢田研二の歌を作詞し、阿木耀子が山口百恵を、松本隆が松田聖子を、という感じで毎回いろんな曲が世に出てきた。それを毎週受け止めて解釈し、歌手の衣装には触らないけれど、毎回違う美術セットで新しい演出を考えたのです」

 暗黙のうちに、番組美術制作者と歌い手・作詞家・作曲家の間に、いい緊張感が生まれていた。質の高い美術セットが、この番組の人気を支えた。

 では、当時の『ザ・ベストテン』を彩った“名セット”を紹介する。

●山口百恵『美・サイレント』

best

山口百恵の『美・サイレント』

 1979年3月22日放送で6位の『美・サイレント』。セットは顔が動く仕組みで、百恵はスリットの入ったスカートで登場。「山口百恵はどう撮っても"絵になる人"でした」(三原さん・以下同)。

●小泉今日子『なんてったってアイドル』

 
best

『ザ・ベストテン』常連だった小泉今日子

 1985年12月5日の初登場8位から、4週目に1位を獲得。3位だった1986年1月9日放送のセット模型。「ラスベガスなどにある看板をイメージしました。このセットはぼくの中でも代表作だと思っています」。

best

『なんてったってアイドル』のセット模型

関連記事

トピックス

高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン