国内

悠仁さま進学報道で勘違い続出 「筑附」と「筑駒」の違いとは

筑波大学附属高校の体育館

筑波大学附属中学校・高等学校内にある体育館の外観

「『悠仁さまが筑駒!?』『あの“灘開成筑駒”の筑駒に!?』といったツイートが非常に多かったんです。悠仁さまが進学されるのは“筑附”で、“筑駒”ではありません。『筑駒だと思ってびっくりした』『よく見たら筑駒じゃなくて筑附だった』といったものも含め、いまだに多くの人が混同しているようです」(筑附高OB)

 筑波大学附属駒場高等学校(筑駒高)は、国立の中高一貫校。同じ筑波大学の附属校である筑附も国立の中高一貫校だが、筑駒が男子校で筑附が男女共学という大きな違いがある。

 さらに、筑駒といえば毎年東大合格者数で上位に君臨する超難関校として知られる。40年連続1位の開成高に次いで、筑駒は2014年から7年連続で2位。昨年も灘高に次ぐ3位だった。1学年160人前後と少数精鋭でありながら現役・浪人含めて100人前後の東大合格者を出す“合格率”は驚異的で、開成をもしのぐ実績を残し続けている。

 一方の筑附も、毎年のように30人以上の東大合格者を輩出(昨年は29人)する都内屈指の進学校である。とはいえ、筑駒のインパクトが大きすぎるため、名称も似ていることもあり前述のような早とちりをしてしまう人が続出したというわけだ。

 こうなると、系列校同士であり同じ国立の難関校である両校がどのように違うのか気になってくる。25年以上の講師歴を持つ教育・受験指導専門家の西村創氏に話を聞くと、どちらも自由闊達な校風という点は共通しているのだという。

「筑駒の校則は校内でガムを噛まないということだけ、筑附の校則はバイク登校と校内での麻雀の禁止のみと自由な校風が特徴です」(西村氏)

 そして、2つの高校とも私服通学。両校とも中高一貫ではあるが悠仁さまのように高校からの入学者もおり、募集人数が少ないこともあっていずれも偏差値はトップクラス。ただし、入学後の授業内容にはそれぞれの特色がある。

「筑附は筑波大学附属の教育研究機関としての色合いが濃く、多様なカリキュラムが用意されています。大学受験に直結しない授業とも言えます。筑駒も大学の研究機関であることは同じですが、SSH(将来の国際的な科学技術系人材を育成することを目指し、理数系教育に重点を置いた研究開発を行う「スーパーサイエンスハイスクール」のこと)に指定されているので、理系の学習が重視されています。その中で、生徒自身の学習熱が高いというイメージです」(西村氏)

 筑附の教師は筑波大学の教員が務めることも多く、筑附の現校長も筑波大学の教授が務めているなど、大学との関係が深い。

 学習熱が高い男子が集結する筑駒に比べ、小学校からの内部進学がある筑附のほうが純朴な印象の生徒が多いという。

「筑附のほうが生徒、親同士の結びつきが強いイメージがあります。保護者の教育熱が高いのは筑附ですね」(西村氏)

 いずれにせよ、両校が日本の将来を担う人材を育て続けていることは間違いない。自主・自律・自由という筑附高のモットーのもと、悠仁さまが濃密な3年間を過ごされることを願ってやまない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト