芸能

映画『アウトレイジ』シリーズ 顔半分だけのポスター制作秘話

主要登場人物の顔の半分だけを並べた思い切ったデザインのポスター

主要登場人物の顔の半分だけを並べた思い切ったデザインのポスター

 二〇一〇年に公開された北野武監督・主演の映画『アウトレイジ』は、激しく入り乱れるやくざたちの抗争をたっぷりのバイオレンス描写とともに展開させて人気を博した。主要登場人物の顔の半分だけを並べた思い切ったデザインのポスターはインパクトが強く、迫力あるイメージ作りに大きく貢献している。そのポスターをデザインした中平一史氏に時代劇研究家の春日太一氏が話を聞いた。

 * * *
中平:最初はティザー(作品全体の情報を知らせない、早い段階での速報的な広告)のデザインをします。登場人物から四人だけ入れるという条件でしたので、その中で様々なパターンを作っています。

 そうした中で、それぞれの両目だけを横広にトリミングして並べることにしました。やくざ映画で一番怖いのは、やはり目ですからね。

──『柳生一族の陰謀』(一九七八年、東映)のポスターがまさに、そんな感じでした。

中平:たしかに、その印象はどこかに強く残っていたかもしれません。

──それが正式なポスターになると「目だけ」から「顔半分」になっていったと。

中平:今度は十一人を並べるのですが、それをどう割り振ろうかと、これもいくつもパターンを試作しました。そこで、顔をフルで出すよりも、よりアップにして顔を切ろうということにしたんです。

──このクラスの俳優さんたちの顔を切ってしまうというのは、なかなか勇気のいることです。

中平:それは北野監督だからこそやらせてもらえたのかもしれません。

──それぞれの写真は新たに撮影されたのでしょうか?

中平:場面写真ですね。実際に役を演じられた現場の写真じゃないと、ニュアンスが変わってしまうと思いまして。

関連記事

トピックス

ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン