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異例のヒット「SMAPの反戦歌」作詞家が明かす意外な「誕生秘話」

SMAPのヒット曲『SHAKE』の披露も

『Triangle』を披露した木村拓哉(写真は2020年)

 3月6日、2年ぶりとなった木村拓哉(49才)のライブツアー「TAKUYA KIMURA Live Tour 2022 Next Destination」が最終公演を迎えた。コンサートが佳境に入ると、木村は「今日は急遽コーラスの2人にも手伝ってもらって、特別にこの曲をやります」と話し、SMAPのある一曲を歌い始めた。2005年にリリースした『Triangle』だ。

 会場にいたファンは「スクリーンには木村さんが手書きした歌詞が映し出され、サビはコーラスとともにアカペラで力強く歌ってくれました。皆、ウクライナの現状を思い浮かべたのでしょう。すすり泣く声も聞こえてきました」と明かす。

 この曲を聴いてほしいと考えたのは、木村だけではなかった。2月28日、稲垣吾郎(48才)も自身のラジオ番組『THE TRAD』で同曲を流していた。稲垣が自身のラジオでSMAPの曲を流すのは、2016年末のグループ解散後初のことだった。彼らの行動には理由がある。

「『Triangle』は平和や命の尊さをストレートに歌った曲です。いま、ロシアとウクライナの情勢を受けて “SMAPの反戦歌”として再注目されており、歌詞サイト『うたまっぷ』では検索ランキング1位に、『Billboard JAPAN』のダウンロード数チャートでも3位にランクインしました。木村さんがサプライズで披露したのは、こういった反響を受けてのことでしょう」(レコード会社関係者)

『Triangle』の作詞・作曲を手掛けたのは、ヒット曲『オレンジ』(2000年)を担当した市川喜康さんだ。『世界にひとつだけの花』(2003年)と並んで、解散までに3度も紅白で歌われた曲だが、当初はシングルCDとして発売する予定はなかったという。市川さんが話す。

「曲を書いたのは2004年で、アフガニスタンの混迷や世界各国での自爆テロがさかんに報じられていた頃です。反戦の思いを伝える曲を作りたいと考え、『Triangle』の原型のような曲ができ上がりました。通常はこういう曲を書いてください、とレコード会社からオファーがあってコンペが行われるのですが、『Triangle』は僕が勝手に作って持ち込んだ曲なんです。結果、コンサートで歌われることになり、後にファンの声が大きくなったことからCD化が決まりました」

ソロとして初めてのライブツアーをスタート

「TAKUYA KIMURA Live Tour 2022 Next Destination」の最終公演を迎えた(写真は2020年)

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