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順当なら上沢だが…日本ハム開幕投手、新庄ビッグボスの奇襲はあるか?

新庄ビッグボスは開幕投手に誰を指名するのか?(左は上沢直之。時事通信フォト)

新庄ビッグボスは開幕投手に誰を指名するのか?(左は上沢直之。時事通信フォト)

 昨年の就任以来、毎日のように話題を振りまいている日本ハムの“ビッグボス”こと新庄剛志監督。チームは3月6日までにオープン戦6試合を終えて、4勝1敗1分で首位を走っている。12球団最下位の打率1割7分1厘ながら、防御率は1位の1.33で接戦をモノにしている。プロ野球担当記者が話す。

「オープン戦序盤とはいえ、新庄ビッグボスの走塁や守備への意識改革がチームに浸透している。選手と積極的にコミュニケーションを取っているため、一人ひとりに伝わりやすいのでしょう。いきなりホームランを30本打てといわれても無理ですが、走塁や守備はちょっとした意識や考え方で改善できる。突出した選手の少ない日本ハムに最も必要な要素を新庄ビッグボスは植え付けている。チームの雰囲気も良く、台風の目になる可能性は十分にあります」(以下同)

 オープン戦ではランナー二、三塁の場面でエンドランを仕掛けるなど常識に捉われない采配を見せている新庄監督は3月6日の巨人戦後、開幕投手候補についても「13人くらいいる」と驚きの発言をした。

「新庄ビッグボスに限らず、大抵の新監督は『どの選手も横一線』と言いますし、オープン戦では前任者と違う野球をする。しかし、公式戦に入ると、前任者や他チームと代わり映えしない野球に戻るケースがほとんどです。ビッグボスの場合は違うとは思いますが、それでもまだオープン戦。開幕戦でいかにインパクトを与えるかは今後の監督生活にも大きく影響してくるでしょう」

 日本ハムの開幕投手は、過去10年のうち6年は前年のチーム最多勝投手が務めている。最近7年に限って見れば、6年とほとんどが自他ともに認められたエースが投げている。

【日本ハムの開幕投手と前年の勝利数チーム内順位(2012~2021年)】
2021年 上沢直之 前年8勝(チーム最多タイ)
2020年 有原航平 前年15勝(チーム最多)
2019年 上沢直之 前年11勝(チーム最多)
2018年 ロドリゲス(新外国人)
2017年 有原航平 前年11勝(チーム最多)
2016年 大谷翔平 前年15勝(チーム最多)
2015年 大谷翔平 前年11勝(チーム最多)
2014年 吉川光夫 前年7勝(チーム4位)
2013年 武田勝 前年11勝(チーム2位)
2012年 斎藤佑樹 前年6勝(チーム5位)

「2012年の斎藤は2年目で栗山英樹監督がエースになってほしいという意味も込めて起用した。2014年の吉川は前年こそ不振でしたが、2年前にはパ・リーグMVPになっている。どちらもそれぞれ意味のある起用だと思います」

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