ダイエットに効果的なスパイスは?
「パスタやご飯の代わりにオートミールを食べることで血糖値の急上昇が防げるのはもちろん、原材料のオーツ麦には食物繊維が豊富なためお通じがよくなり、腸内環境も整って免疫力アップにもつながります。栄養バランスもよく、ビタミンやミネラルに加え、ダイエット中に不足しがちなカルシウムや鉄分をしっかり摂ることができるのも利点です」
藤岡さんはヨーグルトやスープにちょい足しすることを推奨する。
「味にくせがないため、いろいろな食材に足せるのは大きな推奨ポイントです。小腹が空いたときにプレーンヨーグルトやカップスープに入れて食べれば満腹感が得られて食べすぎ防止につながります」
7位に入った「おからパウダー」も、さまざまな食品と組み合わせられる使い勝手のいい植物性たんぱく質だ。
「たんぱく質はもちろん、食物繊維がとにかく豊富で、その量は大さじ2杯(約10g)でレタス1玉分に相当するといわれています。おからパウダーをヨーグルトに混ぜて食べれば、発酵食品による整腸作用との相乗効果が期待できるので、ぜひ実践してみてほしい」(佐々木さん)
動物性のたんぱく質もバランスよく取り入れればダイエットの強い味方になる。管理栄養士の浅野まみこさんはビタミンB1を理由に豚肉に一票を投じた。
「ビタミンB1は炭水化物を代謝するために必要な栄養素。ご飯のお供に最適です。ただし、脂の多いものを選んでしまえば脂質の摂りすぎにつながるため、注意が必要です」
酢とスパイスを総動員する
今回のランキングの特徴は、酢やこしょう、カレー粉といった調味料やスパイスも多数ランクインしていること。特に3位にランクインした「酢」は、主成分の酢酸が持つ健康効果の高さから、「常備すべし」と主張する専門家が多かった。管理栄養士の中沢るみさんが言う。
「酢酸には、血糖値や血中コレステロール値を下げる働きがあります。つまりお酢を使った料理を最初に食べることで血糖値の上昇を抑え、脂肪が燃焼しやすい体を作ることができる。調味料として使うほか、りんご酢のような果実酢を水で薄めたビネガードリンクを取り入れるのもおすすめです」
ただし、種類によっては大量の砂糖や人工甘味料が入ったビネガードリンクや、塩分や添加物が入り交じった合成酢など、かえって健康を害するものもある。食品表示をしっかり見て選んでほしい。
酢とともに食卓に取り入れたいのは6位の「カレー粉」や7位の「こしょう」、11位の「クミン」などのスパイスだ。管理栄養士の磯村優貴恵さんはスパイスをちょい足しすることでむくみ予防になると話す。
「スパイスは体を温めて血の巡りをよくするだけでなく、独特の風味や香りによって減塩にも役立ちます。肥満の大きな原因の1つであるむくみは塩分の過剰摂取によって起きるケースが多いため、スパイスを駆使して塩分を控えることをおすすめします。特にカレー粉はトーストや炒め物、煮物、スープなどあらゆる場面で使うことができます」
料理だけでなく、飲み物へのちょい足しを推奨するのは看護師でアロマセラピストの市野さおりさんだ。
ダイエット中の食事に取り入れたい食品&スパイスは?

