今後、期待されるリベンジ消費についてはこう自信を覗かせる。
「かなり見込めるのではないかと。弊社としては“明けの贅沢”をテーマに、これまで我慢を強いられてきた分、お金をしっかり使って贅沢に滞在を楽しんでもらえるよう、施設ごとの魅力づくりを考えているところです」
ホテル評論家の瀧澤沢信秋氏はアフターコロナのホテル業界について、「回復しても状況はまるで違う」と指摘する。
「仮にインバウンド需要が戻ってきても限定的でしょう。『生き残れるかどうか』が主題となり、各ホテルは万人受けするプランではなく、ターゲットをかなり絞っています。
例えば帝国ホテルは2021年2月、格式の高さを逆手に取るような価格(30泊36万円~)の『サービスアパートメント』を100室で開始、即完売の大ヒットとなりました。現在はタワー館全体(349室)がサービスアパートメントに変貌しました。ホテルニューオータニは家族でのプール利用を意識したプランを打ち出したほか、『鬼滅の刃』とのコラボキャンペーンも注目されています」
新たに長期滞在型プランを打ち出すホテルは多く、テレワークや子供の受験対策向けなどのほか、介護施設と連携し「ホテルリハビリ」(3か月)を売り出したリーガロイヤルホテル大阪の例もある。
※週刊ポスト2022年4月22日号