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滝藤賢一は“過剰な演技”が個性として確立した俳優、その演技を解説  

「戸愚呂兄」にキャスティングされているという滝藤

“過剰”な演技が魅力の滝藤

 滝藤賢一と広瀬アリスのW主演ドラマ『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』(日本テレビ系)が話題を集めている。特に滝藤の“過剰”な演技に注目しているコラムニストのペリー荻野さんがその演技について解説する。

 * * *
 名探偵の条件といえば、「推理力」、「行動力」、「分析力」、さらには事件の真相を語る「解説力」などいろいろあるが、そのキャラクターにおいては、「ちょっと過剰」なのも重要だ。

 明智小五郎は、まさかそこで老人に変装してたの?と思えるようなちょっと過剰な変装が大好きだし、金田一耕助はちょっと過剰なまでにもっさりした外見、明智・金田一と並んで日本の三大名探偵といわれる神津恭介(近藤正臣らが演じた)は、六か国語がぺらぺらでちょっと過剰なまでにスマート、平たく言えばキザである。

 そんな中、ちょっとどころかかなり過剰なのが、『探偵が早すぎる』の滝藤賢一。2000億円という巨額の遺産を相続することになった一華(広瀬アリス)を事故に見せかけて殺し、遺産を奪おうとする美津山家の四兄弟たちから守るよう依頼された探偵・千曲川(滝藤)は、どんな事件が起きるか事前に察知し、勝手に解決してしまう“史上最速の探偵”。

 第一シーズンでは毒蜘蛛を使った殺人を企てた男(マギー)の計画を阻止し、逆に男を毒蜘蛛に襲わせ、「私は事件を未然に防いだ!」と威張り散らりたりしていたが、「トリック返し!!」の声も高らかな今シーズンはさらに過剰気味。

 二話では、一華が務める化粧品会社の研究所にコネで潜り込み、なぜかお茶の水博士のような白髪ヅラに白衣、緑のジャージ姿で、フラスコで沸かしたコーヒーを堪能。ジャージ姿でさかさまにぶら下がったり、うさぎのお面をつけてローラーコースターに乗って「無視しないでぴょーん」と走り回ったり。

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