巨大ハプニングバー「眠れる森の美女」で押収された衣装など(時事通信フォト)

巨大ハプニングバー「眠れる森の美女」で押収された衣装など(時事通信フォト)

 とりあえず服を着なければと、ローションまみれのシャツをこっそり着たAさん。目の前で店のスタッフが捜査員に連行されるなか、フロアには客だけが残された。この間、「ここにいる客は逮捕しない」と捜査員は明言したという。

「それでも不安は残りました。仲良くしてた店員さんが連行されたのがショックで。重い空気が流れるなか、1時間以上は待たされた。その後、当日初めてこの店に来た人から順番に帰宅していいという指示が出されました。初回の客は腕に黄色のリストバンドをつけているので、一目で分かるんです。

 それから私ら常連組も1階に上がり、着替えて帰り支度です。店を出る前に顔写真を撮られ、名前と住所、電話番号を書かされた上に身分証も提示して、ようやく解放されました」(Aさん)

 捜査員に促されるまま店を出たのは、午前2時頃。外に出ると大勢のマスコミが待ち構えていた。

「写真を撮られたらたまらないと思い、慌ててタクシーに乗り込み帰宅しました。体はまだローションまみれ。悪夢の一日でした」(Aさん)

捜査員に突撃する者も

 同店は地上2階地下1階で、地下はクラブのような雰囲気。1階は受付とロッカールーム、2階はプレイルーム。当日の店内はまさに“カオス”だった。Aさんと同じく摘発の瞬間に居合わせたのが、常連客の30代男性・Bさん。コロナ禍でこの1年は通えていなかったというBさんは、ローション水鉄砲のイベントを知り、海パン持参で参加。8時過ぎに入店したBさんは、警察の突入があと数時間早ければ地獄絵図になっていたと明かす。

「最初は地下フロアも大半が全裸でしたから。素っ裸でローションまみれです。そのまま男たちが床に何人も並んで仰向けに寝て、その上を男も女もズラーっとスライディングする遊びを始めて、みんな『めちゃイケ』名物キャラの油谷さん状態(極楽とんぼの山本圭壱が演じた油まみれのキャラ)」

 ユニークな遊びに興じていたが、ローションは体温を奪う。そのうちみな寒くなってきた。

「23時頃かな、一旦1階のロッカーに行ってみんな着替えたんです。それが良かった。以降はイベントスペースから離れて健全に飲んでる人も多くて。で、そんな時に警察が突入してきたわけ。全裸スライディング中だったら、もっと逮捕されてたんじゃないですかね」(Bさん)

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