女王を前に緊張気味に座るパディントンは、運ばれてきた紅茶をポットから直接、女王の分まで飲み干してしまう。だが女王は「気にしないで」とほほ笑む。さらにあわててお菓子をつぶしてしまったパディントンは、帽子から好物のマーマレードサンドイッチを取り出して「いざというときのために持っている」と女王に差し出そうとする。すると女王は「私もよ」と笑顔で返し、愛用しているロウナー ロンドンの黒バッグからサンドイッチを取り出してみせる──。
「この映像を見た国民は大喜び。女王は家族にも話していなかったので、7才のシャーロット王女は口をあんぐり開けて驚いていました。途中、音楽に合わせてスプーンでティーカップを叩くシーンがあるのですが、決して“みっともない”なんてことはおっしゃらない。先頭に立って楽しいことができる人のそばには、いくつになっても人が集まってくるのだと思います」(多賀さん)
“相手ファースト”の哲学はファッションにも宿る。
「私が女王の振るまいから学んだのは“相手のためのおしゃれ”。カラフルな色使いは国民がご自身を見つけやすくするための配慮。周囲のためでもあるのです。加えて女王はブローチなどのアクセサリーにも、相手へのメッセージを込めている。人のためにおしゃれをすることで、人柄のよさや相手への敬意がさりげなく伝わります。健康術とともにこうした美学は、私たちもお手本として取り入れていきたい」(多賀さん)
英国王室御用達の健康術で人生100年時代をエレガントに生き抜きたい。
女性セブン2022年7月7・14日号