国内

旧統一教会の選挙活動を元“2世信者”が証言 「安倍さんは統一教会側の人」という身内意識

2021年9月には友好団体の集会にメッセージを送ったこともある安倍晋三氏

2021年9月には友好団体の集会にメッセージを送ったこともある安倍晋三氏

 安倍晋三・元首相の銃撃事件をきっかけに自民党と旧統一教会との親密な関係が次々に発覚し、議員たちが釈明に追われている。

 安倍氏の実弟の岸信夫・防衛相が記者会見で、「選挙で個人のボランティアとして様々なお手伝いをいただいた。当時は問題がないという判断をしていた。それが正しかったのか、しっかり検討していく」。そう関係見直しに言及すれば、安倍派の末松信介・文科相も同教会関連のイベントに祝電を打ったことを認めたうえで、「パーティー券などを購入した事実がある」と明らかにした。

 旧統一教会関連のイベントで講演などを行なっていた伊達忠一・元参院議長は地元・北海道テレビのインタビューに、2016年参院選の際、安倍派(当時は細田派)の比例代表候補を当選させるために安倍氏に旧統一教会の支援を依頼したことをこう証言している。

「『どうだろう?』と安倍さんが(聞いて)、『統一教会に頼んでちょっと(票が)足りないんだウチが』と言ったら、『わかりました、そしたらちょっと頼んでアレ(支援)しましょう』ということで、まあそりゃとにかく(票が)ナンボ入ったかわからんわね、そんなの。どっちにしても当選はしたんだわ」(HTB北海道ニュース)

 一方の信者側にとっても、安倍氏は“特別な存在”だったようなのだ。本誌・週刊ポストは、両親とも旧統一教会という信者2世で、現在は脱会している元信者の20代女性Aさんから選挙活動の実態について重要な証言を得た。

 旧統一教会の信者は熱心な選挙活動をすることで知られ、支援を受ける議員にとっては「手弁当のボランティアで票を持ってきてくれるから有り難い存在」(自民党ベテラン秘書)と積極的に受け入れてきた面がある。同教会の地区幹部を務めるAさんの母も、地元の市議選では選挙カーに乗って選挙運動をしていたという。Aさんが語る。

「選挙の時期になると、教会でも家でも、『今回はこの人に入れましょう』という話が出て、コンセンサスができていた。母もそうですが、熱心な信者ほど選挙応援も熱心でした。それというのも、現在の教会トップの韓鶴子・総裁は『政治の側から世界を変えていかなければいけない』と言っているし、文鮮明教祖も生前、そう言ってましたから。政党はやはり自民党。家庭では父から、『安倍さんは統一教会の原理を知っているんだよ』『安倍さんは(同教会の)神様側の人なんだよ』と教わりました」

 旧統一教会の2世信者は高校を卒業すると「青年」と呼ばれ、選挙活動に参加できるようになるという。同地区の若い信者たちは、SNSを通じて選挙応援を呼びかける。

関連キーワード

関連記事

トピックス

イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
川崎春花
【トリプルボギー不倫の余波】日本女子プロ2022年覇者の川崎春花が予選落ち 不倫騒動後は調子が上向かず、今季はトップ10入り1試合のみ「マイナスばかりの関係だった」の評価も
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
「中野駅前大盆踊り大会」前夜祭でのイベント「ピンク盆踊り
《中野区長が「ピンク盆踊り」に抗議》「マジックミラー号」の前で記念撮影する…“過激”イベントの一部始終
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
『東宝シンデレラ』オーディション出身者の魅力を山田美保子さんが語ります
《第1回グランプリは沢口靖子》浜辺美波、上白石姉妹、長澤まさみ…輝き続ける『東宝シンデレラ』オーディション出身者たちは「強さも兼ね備えている」
女性セブン
9月6日から8日の3日間、新潟県に滞在された愛子さま(写真は9月11日、秋篠宮妃紀子さまにお祝いのあいさつをするため、秋篠宮邸のある赤坂御用地に入られる様子・時事通信フォト)
《ますます雅子さまに似て…》愛子さま「あえて眉山を作らずハの字に落ちる眉」「頬の高い位置にピンクのチーク」専門家が単独公務でのメイクを絶賛 気品漂う“大人の横顔”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
シーズンオフをゆったりと過ごすはずの別荘は訴訟騒動となっている(時事通信フォト)
《真美子さんとの屋外プール時間も》大谷翔平のハワイ別荘騒動で…失われ続ける愛妻との「思い出の場所」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
川崎春花
【トリプルボギー不倫の余波】日本女子プロ2022年覇者の川崎春花が予選落ち 不倫騒動後は調子が上向かず、今季はトップ10入り1試合のみ「マイナスばかりの関係だった」の評価も
NEWSポストセブン