国内

杉良太郎、EXILEらが参加 肝炎啓発プロジェクト“子供から大人への発信”にも重点

幅広い年齢のプロジェクトメンバー

幅広い年齢のプロジェクトメンバー。左からTETSUYA、HIRO、杉、伍代、瀬川、向井地

 杉良太郎が、肝炎の早期発見を促すプロジェクトにEXILEのHIROを誘った際、HIROは「これは日本の国のためになりますか?」と聞いた。その真剣な眼差しをいまも杉は思い出すという。長期間にわたって啓蒙活動を続けるメンバーの歩み、そしてこれからを追った。

「人間が生きていく上ではお金も大事、物も大事です。けれども皆さん、生きていく上で何より大事なのは、私たちの健康です!」

 マイクを握りしめる右手に力がこもる。7月25日に都内で行われた「知って、肝炎プロジェクト世界・日本肝炎デー2022」で、切実にそう呼びかけたのは、厚生労働省の健康行政特別参与を務める杉良太郎だ。

 肝炎は、国内最大級の感染症とされ、日本の感染者は200万〜250万人と推計される。7月28日はウイルス性肝炎のまん延防止と肝炎への差別や偏見をなくすために2010年にWHO(世界保健機関)が定めた、世界肝炎デー。日本でも同日を日本肝炎デーと定めており、当日を含めた1週間を「肝臓週間」として、肝疾患についての正しい知識や肝炎の早期発見・治療の重要性を伝えるべく毎年イベントを行っている。

 啓発普及活動の中心となるのは2012年の発足時から杉が陣頭指揮を執る、厚労省の肝炎総合対策推進国民運動事業『知って、肝炎プロジェクト』。冒頭のイベントでは、プロジェクトが地道に続けてきた肝炎ウイルス検査への働きかけが評価され、杉が推薦した4組の大使・スペシャルサポーターらが肝炎対策事業功労者として後藤茂之厚労相から表彰を受けた。杉は「人生で11年というのは長い」と、これまでの活動を振り返った。

「肝炎は早期に適切な治療をすれば進行を止めて健康を維持できますが、放置して重症化すれば肝硬変や肝がんへつながるリスクがあり、命を脅かします。どうか、あなたの大切な命と健康を守るために肝炎ウイルス検査を受けてください—そう、この11年訴えてきました。

 ところが、まだ皆さんに自分事として捉えていただけていない。肝炎プロジェクトには大使、スペシャルサポーターとして総勢24組が参加してくれています。これからも一丸となって粘り強く、皆さんが自ら検査へ足を運んでいただけるように訴え続けていきたい」

 肝炎対策事業功労者としては、10年以上活動してきた肝炎対策特別大使の伍代夏子、スペシャルサポーターの瀬川瑛子、EXILE HIROとTETSUYA、AKB48の向井地美音が表彰状授与のため登壇し、それぞれに肝炎対策への思いを語った。杉の言葉を引き継いで、

「体に何か異変が起きてからではもう手遅れ。検査は採血1回です。重篤な肝疾患が出る前、肝炎の治療ができるうちにウイルスに感染していないか、検査をしてください」

 と訴えたのは、伍代だ。自身もかつてC型肝炎を治療して克服した経験を持ち、「肝炎というのは無症状のまま進んでしまう。私もそうでしたが、感染していても本当にこれといった症状がない。それが肝炎の怖さなんです」と、語気を強めた。

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない\"セレブ詐欺\"、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って\"いい思い\"をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン