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『ガリレオ』映画版とSPドラマで異なるバディ 柴咲コウと新木優子の女性刑事役はどこが注目ポイントか?

柴咲コウ

女性刑事を演じる柴咲コウ

 福山雅治主演の『ガリレオ』シリーズの劇場版最新作『沈黙のパレード』が16日公開、17日にはスペシャルドラマが放送される。毎回、話題を集めるのは、福山演じる物理学者・湯川学のバディ的な女性刑事だが、今回、映画とスペシャルドラマではそのバディが異なる。その点に注目してコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 9年ぶりの新作映画『沈黙のパレード』と17日にスペシャルドラマが放送される福山雅治主演の『ガリレオ』。東野圭吾のベストセラーを原作に、変人の天才物理学者・湯川学(福山)が、不可解な未解決事件を科学的検証と独自の推理力で解決していく。

 過去のドラマ、劇場版もヒットし、待ってました!というファンも多いシリーズだが、今回、興味深いのは、映画とドラマで、湯川のバディ的存在の女性刑事が異なることだ。

『沈黙のパレード』に登場するのは、第一シリーズの内海薫(柴咲コウ)。物語は、数年前、行方不明になった女子学生が、遺体で発見されたことから始まる。容疑者は湯川の親友である刑事・草薙俊平(北村一輝)が追った少女殺人事件で完全黙秘を貫き、無罪となった蓮沼(村上淳)だった。今も過去の事件について苦しむ草薙を見た後輩刑事・内海が、湯川の元に相談に訪れる。やがて夏祭りのパレード当日、蓮沼が殺される。

 2007年、ドラマ第一話、湯川と研究室で初めて対面した内海は、顔を近づける湯川に「誰だ、君は」と問われ、「ゆ、湯川先生に…」としどろもどろになる新人刑事だったが、今回の映画では、湯川対応も落ち着いたものだ。事件の起きた町で久しぶりに湯川に会い、例によって現在研究中の「超電導」の解説が始まると「説明は結構です」と押しとどめ、本題に入る。

 湯川の名セリフ「さっぱりわからない」が出たときも「やっぱり」と慌てず騒がず納得している。さすがだ。それにしても湯川先生、相変わらずですな…。

 内海がキャリアを重ねたことには、メリットがある。「過去の事件」についての刑事の悔しさ、苦しみにも説得力が出たし、内海に湯川への理解があることで、二転三転する複雑な事件の解明がテンポよく進んでいく。特にこの作品は、被害者の女子学生の両親(飯尾和樹、戸田菜穂)、恋人(岡山天音)はじめ、登場人物が多く、各々の思いが交錯し、泣ける。その真実に向き合う湯川、草薙、そして、おとなの内海薫、三者の姿は大きな見所なのだ。

 一方、SPドラマ『禁断の魔術』では、新人刑事・牧村(新木優子)が登場する。

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