『週刊ポスト』名物企画「ONK座談会」でも軽妙なやりとりを繰り広げてきた
ヒーローだから復活できる
本誌恒例の「名球会ONK(王・長嶋・金田)座談会」は1980年、長嶋氏が巨人監督を電撃解任された年のオフにスタートした。同年は王氏も22年間の現役生活にピリオドを打ち、本誌の誌上総監督だった金田氏を司会に始まった名物企画だ。銀座のフグ料理店での取材で、山盛りの湯引きを食べる金田氏、てっさをお茶漬けのように掻っ込む長嶋氏、ひれ酒が進む王氏と三者三様の振る舞いになる。カネやんの鋭いツッコミに、長嶋氏の盃がどんどん進む姿が印象的だった。
数々の名場面でファンを楽しませてきた長嶋氏。熱狂的な長嶋ファンの漫画家・黒鉄ヒロシ氏(77)はこう力を込める。
「以前、脳梗塞で倒れられた時も、厳しいリハビリを乗り越えて復帰した。普通ではできないようなリハビリだと聞きましたが、長嶋さんだからつらいと思ってなかったんじゃないですか。つらいとか、苦しいという気持ちと別次元の人なんじゃないか。やっぱり、ヒーローですから」
今回もまた、すぐに元気な姿が見られると多くの人が信じている。
(了。第1回から読む)
※週刊ポスト2022年9月30日号
