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山口俊、井納は戦力外、梶谷は育成契約へ うまくいかない巨人のFA補強戦略

巨人で思うような結果が残せなかった井納翔一(左)と梶谷隆幸(2020年12月。時事通信フォト)

巨人で思うような結果が残せなかった井納翔一(左)と梶谷隆幸(2020年12月。時事通信フォト)

 10月25日、巨人の山口俊投手(35)が戦力外通告を受けた。2016年オフにDeNAからFA移籍した山口は、原辰徳監督の第3次政権が始まった2019年に最多勝、最多奪三振、最高勝率のタイトルを獲得し、5年ぶりのリーグ優勝に貢献。翌年、球団初のポスティングシステムを利用してメジャーリーグのトロント・ブルージェイズに入団したが、思うような成績を残せず、昨季途中に巨人に“出戻り”していた。

「今季は1試合のみの登板に終わっており、若返りを図るチームの構想から外れた格好です。二軍ではリリーフで投げていましたが、一軍の勝ちパターンで投入できるような安定感はなかった。35歳という年齢も含めて、興味を示す球団があるかどうか」(プロ野球担当記者。以下同)

 山口俊と同じくDeNAから2020年オフにFA移籍してきた井納翔一投手(36)は10月7日に戦力外を通告されている。

「井納に関しては、どこまで巨人が必要としていたのかという疑問もあります。たしかに、ピッチャーは1人でも多くいたほうがいいが、他に有望なFA選手がいたら獲得しにいかなかったかもしれません。当時は菅野智之がメジャーに挑戦するかもしれないという事情もあり、すぐ使えそうな先発候補が欲しかった。ただ、不思議な言動で『宇宙人』とも呼ばれた井納の性格も、巨人の水に合っていなかった面もあるかもしれません」

 移籍1年目の3月、井納はジャイアンツ球場での練習中にグラウンドへ通じる階段を下りる際、最後に思い切りジャンプをして、入り口の鉄柵に頭をぶつけて8針も縫う傷を負った。

「子供のような怪我の仕方ですが、巨人では笑って済ませられる問題ではなかった。原監督は『恥ずかしすぎる』と話し、オフになるまで怪我の原因が報じられなかった。井納はこのような固い空気に馴染めず、チーム内で浮き気味になってしまったところもあるでしょう。もう36歳ですから、他球団が獲得するか微妙ですが、この2年肩を休められたと考えれば、環境さえ変わればまだ一花咲かせる可能性はある。自由な雰囲気のチームのほうが、井納には合っているのでは」

 井納と同じく2020年オフにDeNAからFA移籍してきた梶谷隆幸外野手(34)は度重なる怪我に見舞われて来季、育成契約になる方針が報じられている。

「梶谷の潜在能力は誰もが認めるところですが、DeNAの頃から故障を繰り返してきた。だから、巨人もある程度、想定内だったとは思います。FA権取得の年にセ・リーグ2位の打率を残しましたが、それまでは安定感に欠ける打者だったので、巨人移籍後にどんな成績を残すか注目していましたが、活躍以前にこれだけ怪我をしてしまっては……。4年契約なので来年、再来年になんとか結果を残してほしいところです」

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