演劇を学び、芝居の道に進む決意をした。しかし、父親の水谷は当初、芸能界入りに反対していた。
「長く芸能界にいるからこそ、娘にはつらい思いをさせたくなかったのでしょう。『甘い世界ではない』と厳しさを説明したそうです。ところが、趣里さんの決意は固かった。水谷さんと伊藤さんは次第に応援するようになり、台本読みの相手をすることもあったようです」(前出・芸能関係者)
趣里が芸能界で活躍するようになってからも、家族の絆は固い。
「いまでも、それぞれの誕生日には必ず食事をしたり、蘭さんのコンサートには水谷さんと趣里さんは一緒に足を運んでいます。趣里さんから急に一緒に食事をしようと連絡があり、水谷さんがベッドから跳び起きて支度をすることもあるそうです」(前出・水谷家を知る人)
「なんで相談しなかったんだ」
一方で、父娘関係がギクシャクした時期もあった。
2018年に公開された趣里の主演映画『生きてるだけで、愛。』のワンシーンが原因だった。映画のクライマックス、趣里演じる主人公の寧子は、脱皮するかのように1枚ずつ衣服を脱ぎながら、街を全力疾走する。菅田将暉(29才)演じる恋人が追い付いたとき、寧子は何も身に着けておらず、すがすがしい表情でビルの屋上にたたずんでいた。
主人公の心の変化を、大胆に描いたシーンは大きな話題を呼び、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したが、水谷の反応は険しいものだった。
「映画が公開されたとき、水谷さんは『ヌードシーンがあるとは聞いていない』と激怒したと報じられました。ヌードを披露したことだけでなく、『そんな大事なことを、なんで相談しなかったんだ』という気持ちもあったのでしょう」(前出・芸能関係者)