一方で、交差点付近から数メートル離れた位置で熱狂の渦に飛び込まずに、様子を見ているサポーターも多くいた。スマートフォンを片手で状況を静観していた20代男性は「けがしそうなので、入らないです」と冷静に話す。
40代の会社員男性は目下の状況を見て、興奮しながらもモラルの欠如を説いた。
「公共の場で迷惑になる行為は慎んでほしいですよね。これから帰りますが、終電がぎりぎりなので、これも勝負の瀬戸際というところですかね」
午前0時に試合が終了後して時間が経つにつれて、青信号のたびにスクランブル交差点に押し寄せる群衆の規模がだんだんと小さくなっていった。雨が再び降り始めた午前1時すぎにはいつも通りの渋谷に戻っていった。翌日が平日であることもあったのだろう、熱狂のロスタイムはあっという間の1時間だった。