上方の兄弟漫才の系譜は、中田ダイマル・ラケット、夢路いとし・喜味こいし。そしてくにお・とおるを経て今は中川家、ミキである。
不祝儀ばかりでなくお祝いごとも。立川流から初の女性真打ち誕生である。弟子にも世間にもきびしいことで知られる立川談春の門下で17年間の修業ののち来春、昇進するのが「こはる」改め「小春志」。
男の子のような短髪、ボーイッシュ。晩年の談志はずっと男の子だと思っていて「おい小僧、それ取ってくれ」。私も珍念のような子役かと思っていた。「どこの田舎だっけ?」ときけば「同じ渋谷ですよ。青山出身」。イヨッ、シティ派。なんたって東京農工大で大学院まで行っている。えらい。
※週刊ポスト2022年12月9日号