ご家族揃ってお出ましに(11月、東京・台東区。写真/JMPA)
雅子さまは2004年に適応障害と公表されて以来、長く療養の身でいらっしゃる。
「お世継ぎ問題に加え、皇室の伝統やしきたりに溶け込まなくてはいけないという重圧にさらされ、20年近く前に体調を崩されました。そうした経験がある以上、いまも、国民から期待されすぎることに雅子さまは戸惑う気持ちがおありなのではないでしょうか」(別の皇室ジャーナリスト)
その証拠に、宿泊を伴う地方公務を除いて、出発直前まで雅子さまのお出ましは「ご体調次第」で、あいまいなことがほとんどだ。
「事前に発表すると、雅子さまのお出ましへの期待の声を裏切ってしまうかもしれないうえ、ご自身にとってもプレッシャーになるからでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
そうした、“雅子さまシフト”により、雅子さまが安心され、確かに公務の幅を広げられているかもしれない。だがその裏では、国民やメディアの目のないところで欠席されているとしたら、万全にはほど遠いと思わざるを得ないのだ。
頑張りすぎる必要はない
ひるがえって、愛子さまだ。冒頭の通り、成年皇族として世間から注目される存在であることへのご自覚が芽生えつつあるようだ。このままお出ましの機会も増えるかと期待が高まるが、なかなかそうはいかないという。
「愛子さまは幼い頃から雅子さまと行動をともにされ、母子密着とまでいわれました。体調が安定せず、突然お出ましを中止されたり、反対に急きょ出席されたりする雅子さまを間近で見て育たれたのです。その影響がないとは言い切れません」(前出・宮内庁関係者)
実際、冒頭の愛子さまのお出ましも、直前になって突然、決まったものだという。
「もともとは陛下だけの予定がご夫妻となり、最終的に愛子さまも加わりました。特別展の内容が、愛子さまが大学で学ばれている分野と関連していたからです。表向きは東京国立博物館がお招きしたことになっていますが、愛子さまのご希望を“酌んで”のことだったのでしょう」(前出・宮内庁関係者)