国内

【旧統一教会・元2世信者が緊急集結】「テレビはすべてサタンが作っている」の教え

奥から武田ショウコさん(仮名)、小川さゆりさん(仮名)、もるすこちゃんさんの元2世信者座談会

奥から武田ショウコさん(仮名)、小川さゆりさん(仮名)、もるすこちゃんさんの元2世信者座談会

 10月、合同結婚式の末に生まれた小川さゆりさん(仮名)の会見中、教団から彼女の両親の署名を入れた「会見中止」を要求するFAXが届いたことは、大きな話題になった。同じ被害を生みたくないと訴える、小川さんはじめ、武田ショウコさん(仮名)、もるすこちゃんさんの3人の宗教2世の座談会が実現した。【全4回の第1回】

異性に好意を持つ罪悪感

武田:小川さんのあの会見は、2世問題が世間に注目される大きなきっかけだったと思います。私たち他の2世も、声を上げる勇気をもらいました。

小川:教会が会見中、私の両親を利用して送ってきたFAXの中に、「精神に異常をきたしている」と書かれていたことはショックだったし、怒りが湧いた。しかし会見の後、メディアからの注目度も変わりましたし、他の2世の仲間とも多く繋がれました。

 会見で話題になった私の両親は幼少期に私を可愛がってくれたので、私は「親の期待に応えたい」という思いで、教会のイベントや修練会にも積極的に参加していた。きょうだいのなかでも熱心な優等生でした。

もるすこちゃん:私はこのハンドルネームで、YouTubeで被害の実情を訴えています。うちの両親は大学時代に入信して、もう70代。50年も信者を続けていることになります。私は10年ほど前から統一教会の教えは間違っていると思っていましたが、それでも2年前までは教会に通っていたので、両親は自分が被害を訴えていることを知りません。

武田:私も合同結婚式で結婚した両親の子ですが、父親はヨーロッパ出身で、白人とのハーフです。父はあまり熱心な信者ではなく、両親は毎日罵り合いをしていました。うちの教区は国際結婚夫婦が多くて、ハーフであることに違和感もなかった。

小川:地元の教会では、服装のことはかなり言われましたね。2世部長という2世の教育係の男性に、ミニスカートは男性を誘惑する、堕落させるからやめなさいと。

武田:私もフリフリのついた服を着ると、「サタンみたいな男が寄ってくるで」と怒られました。異性としゃべるのも、基本NGでしたね。

小川:そうそう。同じ空間にいるのもダメで、どうしても同じ空間に2人でいないといけない状況の時は、ドアを開けなさいと言われていました。

もるすこちゃん:男性の場合は服装ではなく、異性を性的な目で見てはいけないという教育がありました。自分のなかの本能的なものとの矛盾で、すごく葛藤しましたね。

 学校で友達が「誰々が可愛い」と話していても、「女性に好意を持ってしまった」という罪悪感が先行して、話に入っていけない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト