今大会、やはり注目は日ハム時代の恩師である栗山監督が大谷をどう起用するかになる。第2回大会で原辰徳監督から投手の選考と起用法を任された山田氏はこう見る。
「大谷の二刀流は魅力ですが、現実的には指名打者(DH)になるのではないか。投手だけ、野手だけに絞れば3月に間に合うでしょうが、二刀流では調整が間に合わないし、シーズン前からフル稼働したら彼のシーズンが長くなりすぎる。
2009年の時はレッドソックスにいた(松坂)大輔を預かっていましたが、メジャー球団はチェックが細かくて非常に厳しい。“何球投げた”とか“ここでは投げさせないでくれ”といったやり取りを毎日しないといけない。大輔は“大丈夫です”と日の丸のために戦おうとしてくれましたが、大谷も難しいでしょう」
そうなると大谷は打者での起用が本線になりそうだが、第1回大会で正捕手として8試合に出場した里崎氏は「1番・大谷」を提案する。
「今回のメンバーでは所属球団で1番を打っている選手がヤクルトの塩見泰隆(29)くらい。大谷はメジャーで1番を打った経験があるし、俊足で足も使える。何よりいきなり相手にプレッシャーをかけることができるバッターです。僕の好みではありますが大谷は1番・DHでいきたい」
山田氏は打線を組む際にまず固めるべきは中軸のメンバーだと説く。
「最初にクリーンナップを決めるべきでしょうね。鈴木誠也が出場できるなら4番を任せたい。その前を大谷、後ろをヤクルトの村上宗隆(22)に打たせる。右の鈴木を左の2人が挟む形です。クリーンナップが決まれば、あとはポジションで決めていけばいいと思います」
※週刊ポスト2023年1月1・6日号