酔っ払った伊藤に…
「日本人たちが並ばせた宮廷の女官たちを笑いながら斬り、閔妃(明成皇后)が殺されるのを目撃した女官で、生き残った彼女が日本に復讐するために情報員として正体を隠して伊藤に接近します。
伊藤に可愛がられるようになったソルヒは、長春からハルビンに向かう列車の中でのベッドシーンのような場面で、酒を飲んで酔っ払った伊藤を簪で殺そうとするが、失敗します。これらはもちろん架空の話ですが、戦前の大日本帝国への憎しみのようなものが彼女の存在によって具現化されています。
安重根は韓国人の愛国心をざわざわと掻き立てる存在で、大日本帝国という悪が強烈に描かれていました」(同前)
韓国の映画情報サイトによると『英雄』の観客年代層は30~40代が多く、韓国語で「愛国心が掻き立てられた」「歴史を忘れる者には未来がないです」といったコメントが寄せられている。
※週刊ポスト2023年2月3日号