余裕が出てきてからは、学生時代、文系科目が苦手だったからこそ、文系科目のことを勉強して本を書くことが面白い。それで恋愛小説を書いたり(『ぼくは愛を証明しようと思う。』)、法律の本を書いたり(『損する結婚 儲かる離婚』)、今回はある意味で教育学の本を書きました。大学の学部でいえば、文学部、法学部、教育学部ですね。学生時代は、あれほど文系科目が大嫌いかつ不得手だったのに。そういえば、小学生のころに食べられなかったトマトも、大人になったら好きになりましたし、人間いろいろ変わるものです。
※【後編】では、大学受験の現在地──医学部、推薦・AOかペーパー試験か、「学歴」の真の価値などについてお届けします
◆藤沢数希(ふじさわ・かずき)
PhD、物理学研究者、外資系投資銀行でクオンツ、トレーダーを経て、現在は香港にて資産運用業を営む。メルマガ「週刊金融日記」発行。著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか』『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』『「反原発」の不都合な真実』『外資系金融の終わり』など。