最も多かったアムロジピンは、非常にポピュラーな降圧剤だ。
「Ca拮抗薬は少量でも血圧を低下させる効果が高く副作用も少ないので降圧剤の第一選択薬です。ワクチン接種後に死亡した人の多くが飲んでいたとしても、不思議はありません」(同前)
2番目に多かった酸化マグネシウムや次に多かったアスピリンはどうか。
「酸化マグネシウムは一般的に便秘薬として処方されますが、胃酸を抑える効果があるので胃薬としても使われます。副作用が少なく長期の服用も安全なので、高齢者や女性がよく飲んでいます。
またアスピリンの服用者は、既往歴として脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などがある人が多いと考えられます。ワクチン接種後死亡例の既往歴には心不全や脳梗塞が多いので、この薬の服用が多いのも頷けます」(同前)
これらの死亡例とワクチン接種の因果関係は不明であることを踏まえたうえで国際未病ケア医学研究センターの一石英一郎医師は「接種を考えている人は確認すべきだ」と語る。
「因果関係は不明ですが、厚労省がデータとして公表する以上、今後の接種において自分の服用する薬や種類を把握したうえで、資料と照らし合わせる意味はあるでしょう。接種時の問診で医師に相談することもできます」
少しでも不安がある場合は、慎重に検討すべきだ。
※週刊ポスト2023年2月10・17日号