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美智子さまの冬ファッションに学ぶエレガンス にじみ出る「ものを大切にされるお心」

1970年にはスケートをされた美智子さま(時事通信フォト)

1970年にはスケートをされた美智子さま。紺と白のコーデでエレガント(時事通信フォト)

 寒い季節であっても、ご公務でお出ましされる機会が多い皇族方は、防寒を充分にしながらも、おしゃれさと上品さを兼ね備えた“冬ファッション”を着こなされています。皇室ファッションに詳しい青木淳子さんの分析のもと、美智子さまのエレガントな佇まいを紐解きます。

 美智子さまがミトンを大切に何度も使っておられるように、シンプルでよいモノを長く使っていることも特徴だ。

「皇室の方々はひとつのものをメンテナンスされ、時には素材や形を調整しながら長くお使いになっています」(青木さん、以下同)

“ものを大切にされるお心”が、ファッションから感じとれる。

「美智子さまはお年を召されてから、グレー系の装いが増えたように思います。しかし、時にはピンクを差し色として使われて明るい装いにされ、一層エレガントさが増しているようにお見受けします」

 それでは具体的に美智子さまのファッションを紹介する。

【解説はこの人】
歴史文化学研究者・青木淳子さん/大東文化大学、学習院女子大学、フェリス女学院大学、実践女子大学などで非常勤講師を務め、日本フォーマル協会特別講師も務める。服飾文化史などを専攻し、皇室ファッションに詳しい。

●1970年2月 札幌国際冬季スポーツ大会にて

 皇太子妃時代に、上皇陛下とアイススケートを楽しまれた際の一枚。

「紺色の厚手のジャケットにメタルのダブルのボタンが並び、端正でありながら若々しさと華やかさも感じます。お帽子、セーター、手袋、靴はすべて白。白と紺の2色のコーディネートが、清々さも演出しています」

●2018年12月 「社会福祉法人滝乃川学園」ご視察

千鳥格子でサテン地もあしらった上着を着こなす美智子さま(写真/JMPA)

千鳥格子でサテン地もあしらった上着を着こなす美智子さま(写真/JMPA)

 ピンクがかった朱色系のツーピースで、上着は千鳥格子、スカートは無地。

「斜めにわたった襟と脇に、同色系のサテン地が使われた凝った仕立てです。バッグと襟元の毛皮、そして靴やストッキングはピンクや赤と相性のよいグレー。色の取り合わせがお洒落で、コーディネートの細部まで考えられていることがわかります」

●2019年1月 葉山御用邸ご静養

葉山で、ピンクの大きなマフラーを前身に垂らすスタイルをされた

葉山で、ピンクの大きなマフラーを前身に垂らすコーデをされた(写真/JMPA)

「上着は白地にグレーの横縞、パンツは白のウール。ピンク系のマフラーを前身に垂らして、ブローチがアクセントとなっています。ピンクの大きなマフラーは、御髪の色味とも相まって、明るく上品な印象です」

※女性セブン2023年3月2・9日号

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