芸能

「ああ、あのメガネが死によった」笑福亭笑瓶さんが語っていた芸人としての“理想の死に様”

師匠である笑福亭鶴瓶よりも先に東京で売れた笑福亭笑瓶さんの芸人人生とは

師匠である笑福亭鶴瓶よりも先に東京で売れた笑福亭笑瓶さんの芸人人生とは

 2月22日、落語家でタレントの笑福亭笑瓶さんが急性大動脈解離のため死去した。66歳だった。ウィッキーさんや『魔法使いサリー』のよしこちゃんのモノマネなどで人気を博した芸人の突然の訃報に、ネット上でも悲しみの声が広がっている。

「笑瓶さんは大阪芸大芸術学部文芸学科卒業後、24歳の時に笑福亭鶴瓶に弟子入りして芸能界入りしました。大学4年の時に5歳年上の鶴瓶さんの深夜ラジオ『ぬかるみの世界』を聞き、その面白さに惹かれて、ラジオ大阪の前で出待ちをして弟子入りを志願したそうです。1年半後、正式に弟子と認められ、鶴瓶さん司会の毎日放送『突然ガバチョ!』のレギュラーとなってブレイクしました」(芸能記者)

 当時、大阪の芸人が大きく飛躍するためには、二度売れる必要があった。関西でブレイクしても、東京で売れなければ全国区と認められなかった。だが、大阪の人気者が東京進出をしても、その壁に跳ね返されることも珍しくなかった時代。鶴瓶も関東で売れるまでには時間が掛かった。しかし、笑瓶さんは東京でも瞬く間に売れた。

「1985年、漫画『はいからさんが通る』が三田寛子さんの主演でフジテレビで単発ドラマ化されました。この時、印念中佐というキャラクターに似ているという理由で笑瓶さんにオファーが来ました。撮影で上京した時に、『突然ガバチョ!』の出演場面を編集したビデオをテレビ局のスタッフに渡して売り込むと、『鶴ちゃんのトッピング』(日本テレビ)と『爆笑一気族』(TBS)のレギュラーが決まった。そこから一気に売れっ子になり、『夕焼けニャンニャン』『オールナイトフジ』(フジテレビ)など、一時はレギュラー15本以上を抱えるまでになりました」(前出・芸能記者)

 鶴瓶は1987年、『笑っていいとも!』(フジテレビ)のレギュラーとなって、ようやく東京で知名度が上がっていった。笑瓶さんは、師匠よりも早く全国区の人気を得ていた。

「笑瓶さんはどうしたら売れるかを常に考えているような、研究熱心な人だった。トレードマークの黄色いメガネも、視聴者に顔を覚えてもらうための作戦の1つ。自己プロデュース力があり、番組に自ら企画を提案して採用されたこともあった。また、自分の立ち位置を瞬時に見分ける能力に長け、引き出しも多いので、志村けんさんや明石家さんまさん、ダウンタウンなど、MCを務めるような大御所にも愛されていました」(テレビ局関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト