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長年の友人・舘ひろしが語った“落合信彦の真実” 「その人間臭さに引き込まれます」

舘ひろしさんが語った

落合信彦氏との交流は30年にも及ぶ (撮影/小倉雄一郎(小学館写真室))

 国際ジャーリストの落合信彦氏と、息子でメディアアーティストの落合陽一氏(筑波大学准教授)による初の親子共著『予言された世界』(小学館)が話題になっている。この本の発刊に際し、信彦氏の古くからの友人で日本を代表する俳優、舘ひろし氏が、信彦氏との意外なエピソードを語った。

 40年ほど前、ケネディ米大統領暗殺の真相に迫った落合信彦氏の著書『二〇三九年の真実』を読んで大ファンになったという舘氏。「ある日、西麻布のイタリアンレストランでお見かけして、『感銘を受けました』とご挨拶しました。それ以降も何度かお店でお会いするうちに、ゴルフや食事に誘っていただくようになったのです」と、出会いを語る。生粋の落合ファンであり、長年にわたって親交を温めてきた舘氏は、初の落合親子共著である『予言された世界』をどう読んだのか。

──落合ファンになったきっかけは?

「昔からケネディ大統領が暗殺された事件に興味があったので、『二〇三九年の真実』が出たときに、すぐに買って読んだ記憶があります。この本は衝撃的で、落合先生は、ケネディ暗殺がオズワルトの単独犯行と断定したウォーレン委員会の報告書に疑問をもち、何度も現場を訪れ多くの人に話を聞き、資料にあたり、大胆な推理を展開しいて、本当に引き込まれた。それ以来の大ファンです。

 先生の本はものすごい情報量で、ターゲットの周辺の人々から集めた生の情報をしっかり入れ込んで書いている。こうした先生独特のスタイルは力強くて、迫力がある。直接会った人から得た情報なので、情報に血が通っていて、人間臭さを感じるんですよ。作家はもっとクールで無機質でなければいけないかもしれないが、先生の本には人間臭さが醸し出すリアリティがあるから、面白くてどんどん読んでしまうんです」(舘氏。以下同)

──落合氏とは、どんな交遊がありましたか?

「落合先生はよく飲みよく食べ、よくしゃべる。話を聞いているだけで、面白くてワクワクしました。そんなおつきあいが続くうちに、先生の作品に、人物の描写で『あいつは舘ひろしみたいだ』と、僕の名前が出てきたときはうれしかったですね。

 今も鮮明に記憶に残っているのは、食事のときに話してくれた、イスラエルの諜報機関モサドの伝説のスパイの話です。彼は、シリアに潜入して国防大臣の顧問にまでなり、シリア軍の情報をイスラエルに送っていました。そしてある時、シリアとイスラエルの国境地帯に入る許可をもらい、現地の人にそこにユーカリの木を植えることを勧めるんですね。ユーカリは成長が早く、兵士が木陰で涼むことができるからと。イスラエルは、シリアとの戦争が始まると、そのユーカリの木を目印に爆撃を行なった。聞いているだけで鳥肌が立ちました。その話を聞いた後で、僕はユーカリの植木を買ってきて家に置いたんですよ。今でもうちにあります。爆撃はされないと思うけど(笑)」

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