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大相撲勢力図 照ノ富士を筆頭とする「モンゴル出身グループ」は騒動乗り越え、再び結束強める

横綱・照ノ富士以外にも関脇に豊昇龍などが(時事通信フォト)

豊昇龍らモンゴル勢の結束とは(時事通信フォト)

 序盤から上位陣が次々と星を落とし、荒れに荒れる大相撲春場所。土俵を賑わす幕内力士たち、その略歴からは「2つのグループ」の存在が浮かび上がる。それが、貴景勝を筆頭とする「埼玉栄高グループ」と、照ノ富士が頂点の「モンゴル出身グループ」だ。

 モンゴル出身グループには、照ノ富士が休場とはいえ関脇に豊昇龍、霧馬山が居並ぶ。

 2017年には鳥取巡業中に当時の白鵬(現・宮城野親方)、日馬富士、鶴竜(現・鶴竜親方)というモンゴル出身3横綱が同郷の後輩力士たちを集めた酒席で貴ノ岩が殴打され、殴った日馬富士が廃業するという「鳥取事件」が大騒動となった。同郷グループ内の世代間ギャップが浮き彫りとなる事件だったが、その後、関係性に変化があるという。

「事件当時、若い世代のモンゴル出身力士は同郷の先輩にも遠慮なく全力でぶつかっていったが、白鵬と鶴竜が引退後、鳥取城北高で同じ釜の飯を食った照ノ富士と逸ノ城(十両3)が中心となって同郷力士たちは再び結束を強め、霧馬山と豊昇龍も輪に加わっているという。

 その結束力は大したもので、霧馬山は2月に照ノ富士のもとに出稽古に行って、胸を借りています。彼らは日本人力士相手の時は土俵下までもつれる相撲を数多く取る」(ベテラン記者)

 幕内に定着した東龍(前頭11)、大関経験者の朝乃山(十両1)をがっぷり四つから寄り切った大翔鵬(前頭13)、白鵬の秘蔵っ子・北青鵬(前頭15)と、次世代のモンゴル勢も有望株は多い。

「彼らが幕内上位まで上がってくれば、結束力と存在感はさらに大きくなる。貴景勝の綱取り、若隆景や若元春(小結)、琴ノ若、大栄翔の大関昇進を全力で阻もうとするだろう。対する日本人ガチンコ力士たちは星の潰し合いとなるため、昇進のチャンスをなかなか生かせないのでは」(同前)

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