一方で、モンゴル出身ながら白鵬が君臨した時代から同郷グループと一線を画し、鳥取事件の宴席も「楽しみにしている綾瀬はるか主演のドラマが見たいから」という理由で欠席した玉鷲(前頭1)のような力士もいる。
また、十両にも大関復帰を目指す朝乃山ら注目力士がひしめく。幕下15枚目格付け出しデビューから1場所で十両昇進を果たした「令和の怪物」こと落合(十両14)のように、親方となった白鵬のもとで開花する力士も次々と出てきそうだ。
「幕下上位には中学時代に少年相撲大会『白鵬杯』で優勝して日大から宮城野部屋入りした川副、同じく小学生の時に白鵬杯を制して鳥取城北高から部屋に入った向中野らがいて、遠からず関取に上がるだろう。白鵬率いる“宮城野軍団”も一大勢力となる可能性を秘めている」(同前)
場所ごとに主役が変わるなか、横綱や大関に昇進する力士は出てくるのか。それぞれの個性を知ったうえで観戦すると、楽しみはより増すはずだ。
※週刊ポスト2023年3月31日号