スポーツ

大谷翔平が昨年までの10年で稼いだ年俸総額は20億円以下 「高卒後、投手で即メジャー」なら180億円稼いだか

大谷選手が

大谷がもし「高卒後、投手で即メジャー」なら180億円稼いだとも(写真=Icon Sportswire/aflo)

 イージーゴーイング──日本語で「おおらかな」という意味のその言葉は、ロサンゼルス・エンゼルスのチームメートが大谷翔平(28才)を形容するときに使うという。笑顔を絶やさず、常にチームメートを鼓舞し、世界最高峰の舞台で異次元の活躍を続ける大谷。今シーズンは「投」「打」でトップクラスの成績をマークしている。だが、そのおおらかさとは裏腹に、世界中の野球ファンが熱狂する「二刀流」の実現のため、大谷は誰も通ったことがない道なき道を進んでいく──。

 2012年10月のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに1位指名された大谷は、投手と打者の「二刀流」に挑んだ。当時は無謀な挑戦と揶揄する声もあったが、大谷は結果で雑音を黙らせた。2017年オフにエンゼルスに移籍するまでの5年間で、打者として48本の本塁打を放ち、投手として42勝をマーク。2015年には最多勝を獲得した。華々しい成績だが、違った見方をする専門家もいる。

「日本での実績が移籍にプラスに働いたのは事実ですが、18才で渡米していれば、彼はメジャーリーグでもっと早くスーパースターになっていたでしょう。現在、日米で合わせてプロ11年目ですが、年俸の総額が桁違いになっていた可能性があります」(米在住のメジャーリーグ担当記者)

 大谷は高校3年生のときに、卒業後は日本のプロ野球を経由せず、投手としてメジャーリーグに挑戦することを表明。しかし、日本ハムが提案した「二刀流」で心変わりし、同球団に入団した経緯がある。2013年の日本ハム入団1年目の年俸は1500万円だった。2017年には2億7000万円に到達し、在籍5年間で計6億1500万円を稼いだ。

 しかしエンゼルスに移籍後、年俸は大幅にダウン。当時の為替レートで新人王を獲得した2018年は6000万円ほどで、2019年と2020年は7000万円前後だった。メジャーリーガーの平均年俸の約5億7500万円(2022年)と比べると、低すぎると感じてしまう。

 これは“国外のリーグでプレーしていた25才未満およびプロ経験6年未満の選手は、最初の3年間は最低保証年俸から上がらない”という規定によるもの。4年目の2021年は約3億円で昨年は7億円ほどに上がったが、大谷が昨年までのプロ生活10年間で稼いだ年俸は、20億円に届かない。高校卒業後、すぐに投手一本でメジャー挑戦していた場合、どうなっていたのか。

「まずはマイナー契約からのスタートで、並の選手であればメジャー昇格までに何年もかかります。ですが、皆さんご存じの通り、彼はスーパーアスリート。日ハム時代には二刀流をやりながら、プロ2年目に投手で2桁勝利を挙げ、3年目には投手タイトルを総ナメにしました。

 もし高卒で渡米していたら投手に専念していたでしょうから、成長は早まったと思います。2年目にはメジャーに昇格し、チームのエース級になっていた可能性も否定できません。さらに、その年にもっとも活躍した投手に贈られる『サイ・ヤング賞』を獲得したとなれば、彼の人生は大きく変わっていたでしょう」(前出・米在住のメジャーリーグ担当記者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン