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横綱・照ノ富士「結婚5年後の披露宴」で浮き彫りになったコロナ後の力士たちの“懐事情”

復活優勝で花を添えたが…(時事通信フォト)

復活優勝で花を添えたが…(時事通信フォト)

 5月場所で復活優勝した横綱・照ノ富士が、場所後の6月11日に都内のホテルでドルジハンド夫人との結婚披露宴を開いた。衆議院議員の萩生田光一氏、歌手の五木ひろし、元巨人の槙原寛己氏ら約800人が出席する華やかな宴となった。ただ、その舞台裏を取材するとこの数年、力士たちがいかに“異常事態”のなかにあったかが浮かび上がってくる。協会関係者はこう話す。

「照ノ富士が夫人との婚姻届を提出したのは、序二段まで転落する前の2018年2月のこと。実に5年以上前のことです。大関復帰が決まった2021年2月には挙式をして、昨年11月に第一子が誕生しています。もちろん、コロナ禍の影響で披露宴が開けずにきたわけですが、2年以上前に挙式を済ませているにもかかわらず、披露宴の開催にこだわった大きな狙いのひとつに“祝儀集め”があったことはたしかでしょう」

 角界においては、結婚披露宴が引退相撲(断髪式)と並んでタニマチから多くの祝儀が集まるイベントとなっている。相撲担当記者が言う。

「他にもタニマチから祝儀が集まる機会として、昇進や優勝の際のパーティなどがあるが、結婚披露宴は成績が上がらなくても人気があれば盛大にできる。昨年から徐々に巡業が再開されてきましたが、力士が披露宴やパーティなどのイベントごとを開けるのは巡業がない2月と6月に限られる。照ノ富士は膝の故障により昨年11月場所から3場所連続で全休していましたが、この6月をいいタイミングととらえて、結婚披露宴の準備は内々で進められていたようです。

 休場力士は基本、個人的なイベントを開くことが認められない慣習があるため、4月の春巡業には皆勤で参加。仮に5月場所が休場でも場所後の鶴竜親方の引退相撲に参加して土俵入りを披露すればイベント開催が許されるという話もあったが、5月場所は引退も覚悟しながら15日間皆勤を目指したといいます。復活優勝は流石にできすぎだったとはいえ、堂々の披露宴開催となった」

 照ノ富士だけでなく、コロナが収束して角界では結婚披露宴ラッシュになるという。

「2020年7月に演歌歌手の杜このみと結婚した高安も、6月10日に杜の出身地・北海道で結婚式を挙げ、後日都内のホテルで結婚披露宴を開いた。高安が披露宴開催に至る経緯は照ノ富士以上に大変で、5月場所は初日の朝稽古で右大腿を負傷して休場することになったが、場所後に結婚式・披露宴が控えていたこともあってか、11日目から再出場を敢行した。来年以降も、結婚からすでに2年以上が経過している貴景勝や霧島などの披露宴が続くようです」(前出・担当記者)

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