スポーツ

【こんなものではないはず】阪神・佐藤輝明は二軍落ちの試練を乗り越えられるか? 若手時代の苦労が大打者を育てる

期待が大きいがゆえの二軍落ちか。(阪神・佐藤輝明。時事通信フォト)

期待が大きいがゆえの岡田監督の親心も(阪神・佐藤輝明。時事通信フォト)

 ルーキーイヤーは前半戦だけで20発の本塁打を放ち、大打者への道を着実に歩んでいくかと思われた3年目の阪神・佐藤輝明が伸び悩んでいる。岡田彰布監督が就任した今季はサードに固定され、さらなる飛躍が期待されたが、打率2割2分9厘、9本塁打、38打点(記録は6月29日現在。以下同)。6月は1割7分9厘、1本塁打、8打点と精彩を欠き、6月25日に二軍落ちした。

「おそらく昨年までの矢野燿大監督なら打てなくても使い続けたでしょう。岡田監督は荒療治に出ましたね。就任直後の秋季キャンプで佐藤の体力不足を指摘するなど、厳しく接してきた。それは期待が大きいからこそでしょう。現代っ子には優しく褒めて伸ばした方が良いという意見もありますが、佐藤が並の選手で終わってしまわないよう、岡田監督も危機感を抱いているのでは」(プロ野球担当記者。以下同)

 佐藤は1年目に24ホーマーで新人の左打者最多本塁打記録を樹立。左打者で初めて新人の年から2年連続で20本塁打以上を達成している。この働きで不満を示すのはおかしいという意見もあるだろう。

「もちろん、この2年間の成績は素晴らしいですし、今年もここまで9本塁打、38打点という成績は評価されてしかるべきです。しかし、佐藤のポテンシャルを考えれば、こんなものではないはず。今年はヤクルトの村上宗隆や巨人の岡本和真とタイトル争いをするくらいの打者になるだろう、と期待する声も大きい。2年連続20本で満足するような見方のほうが失礼に当たるでしょう」

 NPBの歴史で佐藤のように1年目から活躍した打者は何人もいるが、中でも清原和博は鮮烈な印象を残した。1986年にPL学園高校から西武に入団した清原はいきなり31本塁打を放ち、1959年の桑田武(大洋)に並ぶルーキーの最多本塁打記録をマーク。将来的には、王貞治(巨人)の持つ通算868本塁打を超えるかもしれないと大きな期待を抱かせた。しかし、一度もシーズン40本塁打はマークできず、通算525本塁打だった。

「歴代5位の凄い記録ですよ。でも、高校時代や1年目の活躍からすればもっと打てたはずだとファンは思っている。清原さん自身も、引退後に『若い頃にもっと練習をしておけば良かった』とよく話しています。当時の堤義明オーナーは清原さんを寵愛していたし、森祗晶監督もそこまで厳しく接しなかった印象です。才能ある若い選手が、将来大きく花開けるかどうかは、若手時代にどう扱われてきたかという面の影響も大きいのでは」

関連記事

トピックス

真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
国内統計史上最高気温となる41.8度を観測した群馬県伊勢崎市。写真は42度を示す伊勢崎駅前の温度計。8月5日(時事通信フォト)
《猛暑を喜ぶ人たちと嘆く人たち》「観測史上最高気温」の地では観光客増加への期待 ”お年寄りの原宿”では衣料品店が頭を抱える、立地により”格差”が出ているショッピングモールも
NEWSポストセブン
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト
離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
【観光客が熊に餌を…】羅臼岳クマ事故でべテランハンターが指摘する“過酷すぎる駆除活動”「日当8000円、労災もなし、人のためでも限界」
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
二階堂ふみとメイプル超合金・カズレーザーが結婚
二階堂ふみ&カズレーザーは“推し婚”ではなく“押し婚”、山田美保子さんが分析 沖縄県出身女性芸能人との共通点も
女性セブン
山下美夢有(左)の弟・勝将は昨年の男子プロテストを通過
《山下美夢有が全英女子オープンで初優勝》弟・勝将は男子ゴルフ界のホープで “姉以上”の期待度 「身長162cmと小柄だが海外勢にもパワー負けしていない」の評価
週刊ポスト
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗、直近は「マスク姿で元気がなさそう…」スイミングスクールの保護者が目撃
NEWSポストセブン
娘たちとの関係に悩まれる紀子さま(2025年6月、東京・港区。撮影/JMPA)
《眞子さんは出席拒否の見込み》紀子さま、悠仁さま成年式を控えて深まる憂慮 寄り添い合う雅子さまと愛子さまの姿に“焦り”が募る状況、“30度”への違和感指摘する声も
女性セブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「ローションに溶かして…」レーサム元会長が法廷で語った“薬物漬けパーティー”のきっかけ「ホテルに呼んだ女性に勧められた」【懲役2年、執行猶予4年】
NEWSポストセブン