スポーツ

【岡田阪神、日本シリーズをどう戦う?】研究されて打ち込まれた2005年との違い「今年は投手陣を上手く回している」

短期決戦での岡田彰布監督の采配にも注目が集まる(時事通信フォト)

短期決戦での岡田彰布監督の采配にも注目が集まる(時事通信フォト)

 ここまで見事にチームを率いてきた指揮官・岡田彰布監督(65)。だが阪神ファンの悲願は、10月に控えるCS(クライマックスシリーズ)、日本シリーズを制して1985年以来の「日本一」になることだ。

 阪神が88年の球団の歴史のなかで日本一になったのは1985年の一度だけで、これは2005年に創設の新興球団・楽天と並んで両リーグワースト記録。第一次岡田政権で臨んだ2005年の日本シリーズではロッテに4タテをくらって敗れ去った。2007年、2008年のCSでは2年連続でファーストステージ敗退、短期決戦への不安を指摘する声も少なくない。

 2005年にロッテに惨敗した理由としてはパ・リーグのプレーオフ終了まで待たされたことによる調子落ちの問題が指摘された。「投手陣」についても違いがあった。

 1985年に阪神の投手コーチを務めた米田哲也氏が語る。

「あの年はホームの甲子園でエースを使いたがる吉田さんにすべて“ノー”と言って、シーズンを通してピッチャーを勝ちパターンと負けパターンにはっきり分けた。投手陣を温存しながらコマ不足をカバーしたんです。短期決戦のシリーズでは西武の投手陣の様子を見て、“何点までなら打線でカバーできる”と逆算して粘り強く自軍の投手を起用して勝機を見出した」

 1985年に西武コーチとして阪神と対戦し、2005年は阪神の編成部長だった黒田正宏氏は、2005年の快進撃の立役者だった「JFK(ウィリアムス・藤川球児・久保田智之)」はじめ阪神の投手陣が丸裸にされていたと分析する。

「2005年は序盤でリードを許し、勝ちパターンに持ち込めなかった。ようやく第4戦でJFKが揃い踏みしたが、ロッテもよく研究しており、接戦をものにできなかった。前政権の岡田監督はJFKに頼りすぎて自滅する試合も少なくなかった」

 だがその点、今年の岡田監督には大きな成長が見られるという。

「短期決戦は調子のよい選手を見極めて起用するのが定石だが、今年の岡田は終盤にワンポイントで中継ぎを起用するなど投手陣を上手く回している。これまでの短期決戦は研究されて打ち込まれたが、今年は期待できるんじゃないか」(同前)

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン