ウオーキングに励む陽水

ウオーキングに励む陽水

 結婚生活は今年で45年目を迎えた。セリとの間に一男二女をもうけたが、長らく別居状態が続き、不仲説が取りざたされたこともあった。長女で歌手の依布サラサ(39才)は著書で両親のことをこう綴っている。

《ひとつ、たしかに言えることは、私から見てあの夫婦は「いい感じ」です。もちろん険悪なムードが漂う時もなくはないですが、信じられないくらい仲良しな時もあります。まあ、どこの夫婦もそうなんじゃないかなって思うけれど》(『長い猫と不思議な家族』祥伝社)

 セリが2人の娘を連れて福岡に移住したのは2011年頃。きっかけは東日本大震災だったとされているが、同時期に陽水と元オセロの中島知子(52才)の不倫疑惑が報じられたことも“遠距離別居”の要因ではないかとささやかれた。後に中島は「もじゃもじゃ頭のかたとは、何もありません」と不倫をきっぱり否定したが、セリの母親は『女性自身』の取材にこう答えていた。

《実は私も心配で孫に聞いたんです。『お父さん(陽水)に心配な話が出てきたね』って。そしたら『あれはもう終わった話なんだって。もう少しで鎮まるからババは心配しなくていいよ』って言っていました》(2011年8月23・30日合併号)

 セリの母親は同誌に結婚当初から夫婦げんかが絶えなかったことや、セリが家族を守るために「絶対に離婚はしない」と宣言していたこと、陽水が「家に帰ってもおれの居場所がない」とボヤいていたことなども赤裸々に明かしている。一方で、陽水には子煩悩な一面もあり、スマホの待ち受け画面を孫の写真にして「おれはいままで女をこんなに愛したことはない」と周囲に語っていたこともあったという。

「フッ」「事務所に聞いてね」

 その陽水が東京を離れ、福岡に移り住んだのも、家族の近くにいたいという心境の変化の表れかもしれない。2020年11月に福岡に新築マンションを購入し、翌年、個人事務所の代表取締役を辞任。長男に社長の座を譲ると、東京・渋谷区にあったオフィスも引き払った。ゆっくりとではあるが、着実に“終活”の準備を進めているようにも見える。陽水の代表曲のひとつ『少年時代』を共作したプロデューサーの川原伸司氏が語る。

「福岡に引っ越したのは数年前。仕事があるときは東京に出てきたりっていう感じでしたけど、ここ最近はこんな(コロナ禍)状態だったから、頻繁に行き来ができずにいたんですよ。

 人と会うのも大事なことかもしれませんが、会わなくていいっていうのは精神的に楽なんでしょうね。井上さんには長年、築き上げたキャリアがあるし、いま何かしなきゃいけないっていう必然性もない。時々、ショートメッセージでやり取りしているけど、体調にはまったく問題ないし、いたってお元気ですよ」

 実は陽水は過去にも二度、表舞台から姿を消したことがある。一度はアンドレ・カンドレとしてデビューしたものの、まったく売れずにアルバイトや麻雀に明け暮れていた時代だ。さらに1994年にアルバム『永遠のシュール』を発表した後も、次のアルバム『九段』を発表するまでに3年半の空白期間があった。

「全国ツアーに関しては1999年までの5年間、一度も行いませんでした。もっとも、その間に奥田民生さんとユニットを組んだり、小泉今日子さんやPUFFYに曲を提供するなどの活動は続けていたので、ここまで長い休養は初めてのことかもしれません」(前出・芸能リポーター)

 陽水にはまだ世に出てない未発表曲が複数あり、レコーディングを行っていない曲もあるというが、「もともと冬は喉がガラガラになるため歌わない方針。現段階で何も予定が入っていないことから、少なくとも今年いっぱいは活動することはなさそうです」(音楽関係者)。

 盟友の拓郎は「残された時間は少ない」と言って音楽活動から引退し、陽水と共作のあるシンガーソングライターの小椋佳(79才)も「体力の限界」を理由に歌手活動から身を引いた。陽水もこのままフェードアウトする可能性はあるのだろうか。前出の川瀬氏が語る。

「一緒にやっていた頃は、彼はずっと歌を作り続けていくんだろうなという感じがありました。ただ、ここまで活動しないと、もはや本人の中でそういう気持ちが出てこないと(活動再開は)難しいかもしれない。こればっかりは本人にしかわからないことですけどね」

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