阿部ヘッドの行く末は…(時事通信フォト)
「今オフの辞任が監督への最短ロード」の見方
2019年、原監督に促されて引退を決断した阿部ヘッドの退団は本当にあるのか。
「巨人一筋で選手、二軍監督、コーチと一度も現場から離れていない。外から野球を見ることも大事でしょう。また、球団から一度離れた方が逆に監督の芽が出て来るとも考えられる。
仮に阿部ヘッドがどんな役職であれ、来年も巨人に在籍したとしましょう。もしチームが4年連続のV逸となった場合、ずっとチームに関わっていた阿部コーチが監督に昇格できるとは思えません。他球団では、ヤクルトの監督候補と見られていた宮本慎也氏は2018年からヘッドコーチを務めましたが、2019年に最下位の責任を取って辞任。翌年から高津臣吾監督になり、2021年から連覇をしたため、宮本監督の誕生が遠のいたという例もあります」
生え抜きの若手、中堅のメンバーで今年のセ・リーグを制した岡田彰布監督の阪神は来年も簡単には崩れないだろう。若手が伸びている新井貴浩監督の広島も成長余地は大きい。昨年まで2連覇の高津臣吾監督のヤクルトも巻き返すだろう。
「気の早い話ですが、来季もし桑田氏が一軍投手コーチに復帰して巨人が優勝したら、そのまま監督の芽が出てくる。逆に、阿部ヘッドが今季限りで辞任し、来季の巨人が優勝を逃せば、オフに阿部監督就任の可能性もある。4年連続のV逸の首脳陣から、新監督は生まれないですよ。ですから、阿部ヘッドにとって『今オフの辞任が監督への最短ロード』という見方もできます」
来季で3年契約が切れる原監督の後任は誰になるのか。その意味でも、今オフの巨人コーチ人事から目が離せない。