芸能

『水戸黄門』“格さん役”17年間演じた伊吹吾郎(77)が明かした印籠シーンに隠された苦労と工夫

伊吹吾郎

若かりし頃の伊吹吾郎

 新作時代劇が少なくなり、時代劇ファンは過去の作品を何度も見直しているのではないか。それらの作品で俳優・伊吹吾郎さん(77)の姿をよく見かけるだろう。ドラマ『水戸黄門』(TBS系)や『必殺仕事人』(テレビ朝日系)、映画『仁義なき闘い』シリーズなど多くの人気作で活躍。また近年では『侍戦隊シンケンジャー』(テレビ朝日系)やバラエティにも出演し、幅広い年齢層にファンを獲得してきた伊吹さん。知られざる作品の舞台裏を聞いた。【全3回の第2回。第1回から読む

エンジニア志望から東宝ニューフェイスへ方向転換

 伊吹さんは北海道からエンジニアを目指して、東京の国士舘大学工学部に進学。ところが、大学で演劇部に入ったことで人生が一変した。

「釧路工業高等学校1年のとき、職員室で国語の先生が弾く古賀メロディー(注:昭和初期から後期にかけて活躍した作曲家・古賀政男さんの名曲が奏でる旋律のこと)に心を動かされ、高校時代はずっとその先生にクラシックギターを教えてもらってギター漬けでした。先生は演劇部の指導もしていたので、その指導が終わるのを眺めながら待つうち、演劇に興味をもったのです」

 国士舘大学演劇部に指導に来ていた東宝の映画監督の勧めで東宝ニューフェイス(東宝所属の新人)に。大学を中退し6か月間、東宝俳優養成所で学び、養成所卒業後は東宝演劇部に所属した。

「故郷の親戚一同からは『おまえは何を考えてるんだ』と総スカンをくいました。育ての母の叔母だけが理解を示してくれて、支え続けてくれましたね。でも、東宝演劇部で舞台に立っても食っていけないことがわかり、1968年6月に退社して映画・テレビの世界へ行こうとしたんです。ところが、これがまたオーディションにことごとく落ちてしまってね(笑)。ようやく受かったのが『無用ノ介』でした」

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