(写真左から)内野聖陽と西島秀俊

金髪メガネ姿の内野聖陽とスーツ姿の西島秀俊

 そう友人から聞いて、ドラマを見て感じていた疑問が解決した。現実も映像の世界も同じ。皆、どこかで人目を気にしている。考えながら、物悲しくなった。

 こんなくすぶった風潮がなくなる日が早く来るといいなと思う。私は恋愛ドラマに目がないけれど、もうそれらも異性愛ばかりでなくてもいい。青春群像劇だとしたら、その中に同性愛が存在してもおかしくない。そもそも非現実の世界を描くのがドラマなのだから、異性愛に固定されず、もっと表現の幅が広がるべきだ。この調子でいつまでも世間の理解が遅いから、日本も人権後進国と揶揄されてしまうのだろう。

「恋愛の関係性がもっと自由な世の中になりますように」。これが私がこのコラムを書いた理由である。

【プロフィール】
小林久乃(こばやし・ひさの)/出版社勤務後に独立、エッセイ、コラムの執筆、編集、ライター、プロモーション業などが主な職業。著書に『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ)、『45センチの距離感 つながる機能が増えた世の中の人間関係について』(WAVE出版)、『ベスト・オブ・平成ドラマ!』(青春出版社)がある。静岡県浜松市出身。Twitter:@hisano_k

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