ハマスの性暴力をめぐり、さまざまな情報が取りざたされてきた。
「ハマスの戦闘員に尋問した動画をイスラエル国防軍が公開しています。その動画によると、戦闘員たちは、目にした人間全てを殺すように指示されていたといいます。
さらに『少女たちが友人の遺体の上で襲われた』や『若い女性の遺体は、殺される直前に繰り返し性暴力をふるわれて骨盤が歪んでいた』といった報道もあります。もっとも、イスラエルとハマス、それぞれが意図的なメディア露出を行い、情報が錯綜している状況ではあります」(前出・国際ジャーナリスト)
イスラエル側にも集まる批判
一方で、イスラエル側も、パレスチナ自治区ガザ地区の民間人を巻き込んだ報復攻撃などについて国際的な批判が寄せられている。パレスチナの人権団体は、イスラエルが戦争犯罪を行っているとして、国際刑事裁判所(ICC)に調査要請した。
国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は11月8日、「ハマスとイスラエル、どちらも戦争犯罪をしている」と厳しく非難した。10月7日の襲撃と、現在も人質をとっていることについてハマス側を批判しつつ、「イスラエルによるパレスチナ民間人の集団処罰も戦争犯罪に相当する」とも指摘。
ガザの電気やガスなどのインフラ供給を断ったこと、そして度重なる空爆などについてアラブ諸国やハマスなどは国際人道法違反と糾弾するが、イスラエル側は「自衛権の行使」として反論している。
ハマスによる襲撃から1か月以上が経った──。即時停戦を望む。