念願かなって巨人入りした清原和博も、巨人のユニフォームのまま現役生活を終えることはできなかった(時事通信フォト)

巨人もファーストに大砲が集中した時代があった(写真は清原和博、時事通信フォト)

 金に糸目をつけず、他球団で燻っていた選手をかき集めている立浪ドラゴンズ。しかし、出場機会を求める中田にとって、中日への移籍はすぐに飛びつける話ではない。

「中日のファーストにはビシエドがおり、主力の細川成也、石川昂弥、宇佐見真吾もファーストに回ることがある。さらに、先日獲得した中島もポジションはファーストです。細川は外野、石川はサード、宇佐美は捕手が本職ですが、ビシエドと中島はファースト以外できない。中島は代打で使うとしても、推定5億円近くの大金を投じているビシエドをベンチに座らせておくことなど出来るのでしょうか。

 もし中田が移籍すると、ファーストだけ極端に豪華な状況は一時期の巨人に似ています。巨人は90年代から2000年代にかけて落合博満、広澤克実、清原和博、石井浩郎、マルチネス、江藤智、ペタジーニと、他チームの4番打者を獲りまくりましたが、彼らは判で押したようにポジションがファーストで、監督は起用法に頭を悩まされました。

 金をかけた豪華打線は、ツボにハマれば大爆発しますが、1つのポジションに財力が集中するいびつな戦力補強は、早々にプランが崩壊する例も多い。一見、争奪戦のように見えますが、球団ごとにチーム状況を検証していくと、意外と移籍先探しは難航するかもしれません」(ベテラン野球記者)

 来季は何色のユニフォームに袖を通すのか。

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