2016年、プーチン大統領と面会した河村建夫氏

2016年、プーチン大統領と面会した河村建夫氏

「プーチンを接待した」

──五輪招致は麻生政権の時にはすでに石原(慎太郎)都知事のもとで始まっていたと思いますが、その時も官房機密費は使われたんですか?

「それは、詳細は言えませんね」

──ほかにはどんなことに機密費を使いました?

「差し支えない範囲で言うと、麻生内閣の時にロシアのプーチン首相(当時)が来日したことがあった。その時、首相官邸で宴席を設けましたが、その費用は報償費で賄ったことがあった。外交絡みは相手に色んな事情があるから、使途を明かさない報償費が使われることが多いです。プーチン氏はその後、安倍政権の時も来日しました(2016年)。

 あの時、安倍さんは地元(山口県)に招いた。そして地元の日本酒『東洋美人』を振る舞いました。記者会見でプーチン大統領が最後に『東洋の美人がおいしかった』と言ったから、注文が殺到した。あの時、事前に安倍さんに確認した上で話したんだ。これは後で安倍さんから直接聞いたから間違いない。ああいう接待もすべて報償費かもしれないね。そこまで接待したのに、北方領土問題はゼロ回答だったな」

──麻生内閣と言えば、政権交代で退陣する直前に官房長官の河村さんが2億5000万円の機密費を引き出したと批判を浴びて、情報開示を求める裁判にもなりました。

「あれは、鳩山(由紀夫)内閣の平野(博文)官房長官が『(機密費の)金庫を開けたら空っぽだった』と話したから事が大きくなったけど、内閣が退陣する前に清算すべきところの清算を済ませたということなのです。金庫の中は引き継ぎの前に空にしたけど、新政権に必要な分は残しておきました。だからおかしな使い方をしたわけではありませんでしたが、金庫が空だということで騒ぎが広がってしまいました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
このほど発表された新型ロマンスカーは前面展望を採用した車両デザイン
小田急が発表した新型は「白いロマンスカー」後継だというけれど…展望車復活は確定だが台車と「走る喫茶室」はどうなる?
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン