上島は生前、ラジオ番組で「深夜2時に連絡しても、他のメンバーは反応がなくても有吉だけは出た」「本当に断わらなかった」と明かしていた。
「有吉さんは当時ほぼ収入がなく、竜兵会の席で“芸人を辞めようかな”とこぼしたこともあったそうです。そこで引き留めたのが上島さんや先輩芸人たちで、時には酔っ払った先輩にツッコミを入れるなかで、毒舌として許容される“相手との距離感”を見つけていきました」(芸能関係者)
前出・おさるもこう証言する。
「有吉さんはかつて、人付き合いなんて不要だと思った時期もあったそうなんです。でも上島さんと飲むようになり、『一緒にテレビに出た時、竜兵会に入っていることで現場で話を振ってくれたり、プライベートの話を交えたりして助けてもらえる』と話していたことがありました」
有吉は毒舌を吐いた後、必ず満面の笑みを見せる。毒を毒と感じさせないからこそ、共演者やお茶の間に受け入れられた。
国民的番組を背負う有吉の頭の中には、恩人への感謝があるに違いない。
※週刊ポスト2023年12月22日号