情報も少なく、大きな苦痛を味わう男性更年期障害。しかし本人と同じくらい、そばにいる妻も大変な思いをするという。
前出のTさんのように、イライラして怒りっぽくなった夫の癇癪は最も身近な妻に向かいやすく、プライドの高い夫なら、症状をひとりで抱え込んでしまい、夫婦仲が冷え切ることも。男性更年期障害という「病気」を理解しなければ、キレたりふさぎ込んだりする夫の重大サインに気づかず、動揺するばかりで、家庭崩壊に追い込まれることもあり得るのだ。
だが男性更年期障害に関する知識を持ち、いち早く夫の異変に気づくことができれば、早期発見・早期治療につなげられる。堀江さんも「妻の役割が重要です」と指摘する。
「実際、妻にすすめられて受診した結果、発症がわかった男性は少なくありません。また、テストステロンは褒められる、尊敬される、好かれることでも分泌量が上がるので、嘘でもいいから、妻はできるだけ夫を持ち上げて、元気にしてあげることが大切です」
一茂は『モーニングショー』で自身のこんな対症療法を明かした。
「嘘だなと思っていても、褒められたら真に受ける」
妻こそ大変になる病気だけに、「夫のトリセツ」を駆使して対応してほしい。
※女性セブン2024年2月8日号