“坂本組”は野手で一番の大所帯だが…(時事通信フォト)

“坂本組”は野手で一番の大所帯だが、参加するのはレギュラーに定着できない選手も少なくない(時事通信フォト)

なぜ弟子入りしないの?

 ある巨人OBは、「ジャイアンツの選手は伝統的にグループ・派閥を組みたがる傾向が強い」と前置きしてこう話す。

「自主トレの顔ぶれを見ていると、選手たちのなかで誰に求心力があるかがよくわかるんです。かつては阿部のもとに坂本勇人(35)や長野久義(39)が集う“阿部派”が最大グループだったが、2015年に阿部が大不振に陥ってチームも4年ぶりのV逸となると、翌年の阿部は初の単独自主トレをやっている。その観点では、今の巨人はチーム内で求心力がある“核”が見当たらない状況です」

“最大派閥・阿部派”の後を継ぐ存在だったのが坂本で、グアムや沖縄に若手の野手を集めて鍛えようとしてきた。ただ、昨季は坂本も不振でショートからサードへコンバート。阿部監督は三塁でのレギュラー固定を明言するも、「ショートの後継者となる門脇誠(23)が、坂本に“弟子入り”する様子を見せないのが意外だ」(別の巨人担当記者)との声が聞こえてくる。

「オフの“坂本組”は野手で一番の大所帯ですが、参加するのはレギュラーに定着できないオコエ瑠偉(26)や若手の増田陸(23)、湯浅大(24)、育成の大城元(19)といった面々。菅野と同じで有望な若手がついてきていない。坂本の薫陶を受けるかと思われた門脇は、ドラフト同期で1年目から30試合に登板した中継ぎエース候補の田中千晴(23)ら近い世代の選手たちと鹿児島・鹿屋大でのトレーニングを選びました」(前出・スポーツ紙デスク)

 若手有望株ほど“チーム外”に頼ろうとする様子も見て取れ、2022年ドラ1の浅野翔吾(19)は昨年10月からの腰痛の影響で三軍キャンプのリハビリ組帯同と出遅れているが、「オフには高松商時代に指導を受けたイチローの神戸塾に参加している」(同前)といった状況だ。

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