国内

新生活の若者への注意喚起に「ホスト」も追加すべきと考える理由

期待と希望いっぱいで新生活を始めたのに(イメージ)

期待と希望いっぱいで新生活を始めたのに(イメージ)

 入学式後のオリエンテーションで、新入生が気をつけるものとして長年、注意喚起が行われているものがある。イベントや旅行など軽く楽しめるサークル、環境保護など社会貢献が目的のボランティア、勉強会など、どれも新生活を充実させるのに役立ちそうだと思わせる誘い文句で声をかけてくるカルト宗教やマルチ商法などだ。最近はそこに加えて、ホストからの巧妙な誘いにも気をつけなければならないと、ライターの宮添優氏は言う。期待と不安のなか始めた新生活のスタートと同時に、ホストが張った罠にからめとられ、その後の生活が激変した女性たちの後悔を聞いた。

 * * *
 4月になり、真新しいリクルートスーツ姿の新社会人や、待ち焦がれたキャンパスライフに心を躍らせる新大学生の姿をあちこちで見かけるようになった。そんな若者たちを狙うのは、マルチ商法などに手を染めるグループや、怪しげなカルト宗教などと相場が決まっていた。だが今、新社会人や新大学生を虎視眈々と狙う、新たな勢力が誕生しているという。大手紙社会部記者が打ち明ける。

「今、警察当局が全力を挙げて摘発に乗り出しているのが、新宿・歌舞伎町をはじめ全国あちこちの繁華街に点在するホストクラブです。これまで半ば黙認されてきた、風営法で定められた時間外の違法営業、さらにホストの生命線でもあった”売掛け”による営業がしづらくなっただけでなく、ホスト界隈のあまりに酷い実情を知った女性たちが、ホスト離れを起こしている。だからこそ、4月から新社会人や新大学生になる女性は、ホストの格好のターゲットなわけです」(大手紙社会部記者)

 筆者はこの記者に話を聞く直前の3月下旬、偶然にも新宿・歌舞伎町で、大学の卒業式帰りらしき袴姿の女性に、ホストらしき男が執拗に声をかけているのを複数目撃していた。ホストに逆風が吹き荒れる中、路上でのキャッチ、声かけをする悪質ホストはほぼ消えたと思ったが、4月の新年度が始まる前から、新社会人や新大学生の女性にホストたちはその魔の手を伸ばしていたのだ。

サークルの先輩に紹介されたアルバイト

 都内在住のフリーター・中島愛香さん(仮名・20代)も、大学生になった直後にとあるサークルに参加したことで、結果的にホストにハマってしまい、何もかも失った。

「都内の私大に進学が決まり、関西から上京しました。東京生活には憧れていたものの、ホストはドラマやニュースで見て怖いと思っていたし、元から興味もなく、私がホストクラブに通うなんて、本当に全く想像もしていなかったんです」(中島さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン
イセ食品グループ創業者で元会長の伊勢彦信氏
《小室圭さんに私の裁判弁護を依頼します》眞子さんの“後見人”イセ食品元会長が告白、夫妻のアパートで食事した際に気になった「夫としての資質」
週刊ポスト
ブラジルの元バスケットボール選手が殺人未遂の疑いで逮捕された(SNSより、左は削除済み)
《35秒で61回殴打》ブラジル・元プロバスケ選手がエレベーターで恋人女性を絶え間なく殴り続け、顔面変形の大ケガを負わせる【防犯カメラが捉えた一部始終】
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
《ルフィ事件》「腕を切り落とせ」恐怖の制裁証言も…「藤田は今村のビジネスを全部奪おうとしていた」「小島は組織のナンバー2だった」指示役らの裁判での“攻防戦”
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月12日、撮影/横田紋子)
《麗しのロイヤルブルー》雅子さま、ファッションで示した現地への“敬意” 専門家が絶賛「ロイヤルファミリーとしての矜持を感じた」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ツアーに本格復帰しているものの…(左から小林夢果、川崎春花、阿部未悠/時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》川崎春花、小林夢果、阿部未悠のプロ3人にゴルフの成績で “明暗” 「禊を済ませた川崎が苦戦しているのに…」の声も
週刊ポスト
三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン